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最初は個別株で増やす…のワナ

落とし穴 株式投資の心構え
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 こんにちは、でんです。報道によると、積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)や個人型確定拠出年金(iDeCo)を活用し、低コストのインデックス型投資信託を中心に株式投資をしている人が増えてきています。しかし、いまだに「最初の少額のうちは個別株で集中投資して大きなリスクを取って一気に増やし、十分に増えてからインデックス投資中心に切り替える」のが必勝パターンだと主張している人が見受けられます。インデックス投資も勧めている有名な株式インフルエンサーまでが同種の発信をされ、驚きと疑問に感じました。この手法は少数の成功者と多くの市場退場者を生み出しかねない考え方です。厳しい言い方をすれば、初心者にとって害になる考え方です。

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多くの退場者を生み出す

落とし穴

 株式インデックスファンドは長期になればなるほど有利です。広く分散された米国株や全世界株のインデックスファンドならば、1年単位ではプラス50%からマイナス50%とリターンに大きく開きがあるのに対し、20年以上の長期ならば年平均リターンはプラス数%から十数%の範囲に収束していきます。一方で個別株は長期でリターンがプラスに収束するかどうかは分かりません。何百倍から何万倍にもなる可能性もあれば、倒産しゼロになってしまう可能性もあります。ゼロにならないにしてもマイナス50%程度に落ち込んでしまうことはざらです。少額で投資している人の多くは初心者です。初心者が個別株への集中投資をし、株価指数が順調に上昇しているのに自分の投資銘柄だけ半値にも下落してしまったとしたら、嫌になって株式市場から退場するか、放置して二度と追加投資をしなくなってしまう恐れがあります。これでは長期投資の恩恵は受けられません。

成功者バイアス

 「最初は個別株で一気に増やし…」と主張している人は自分の実体験に基づいているのでしょう(真相は分かりませんが)。相場観と銘柄分析力は見事だと思います。しかし、こうした成功の陰には多くの失敗した人がいます。明らかに成功者のバイアスがかかった意見です。再現性には極めて乏しいと思います。「投資額が少ないうちは個別株に集中投資しなければいつまでも早期退職(FIRE)できない」という意見も同じく、多くの失敗者を生む再現性の乏しい考え方でしょう。株式投資でFIREしたければ、収入増や支出削減をした上で、インデックスファンドへの入金額を増やす努力をするのが一番地味で間違いのない手法です。筆者は多くの人にとって再現性の高いインデックスファンドへの長期投資を主軸にしています。米国や日本の個別株も持ってはいますが、趣味の程度に留めています。

  

 

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 このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。インフルエンサーが初心者向けの発信でこのような主張をされるのは正直、違和感を感じざるを得ません。※「最初は個別株で一気に増やし…」と主張されている方々を誹謗中傷する意図は全くありません。筆者の考え方と相いれないだけで、個人の考えは自由です。

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