こんにちは、2024年から導入が予定され、制度恒久化及び非課税期間無期限化となる少額投資非課税制度(新NISA)は年間投資上限額が360万円(つみたて枠120万円、成長投資枠240万円)で、生涯投資上限額は1,800万円あります。全額つみたて枠で埋めるのが基本ですが、課税口座にまとまった資産があったり、まとまった現金があったりする人にとっては生涯投資枠のうち1,200万円まで利用可能な成長投資枠で一気に非課税枠を埋める選択肢もあります。つみたて枠も、成長投資枠も「長期分散低コスト」を満たす時価総額加重平均型の全世界株インデックス型投資信託に投資をするのが合理的かつ王道です。半分ネタで、半分本気ですが、成長投資枠を「オルカン一括枠」と読み替えることを提案します。
最も基本かつ王道の投信
前文で紹介した考え方は、新NISAのつみたて枠は「オルカン積み立て枠」、成長投資枠は「オルカン一括枠」と考え、自分のリスク許容度や資産配分、生活状況の範囲内で可能な限りつみたて枠、成長投資枠をフル活用してeMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)に投資をしていくということです。オルカンは全世界株価指数に連動し、世界約50カ国・地域の約3,000銘柄に時価総額通りに投資をしています。国・地域別でも、通貨建てでも国際分散が図れます。売買手数料、信託財産留保額は無料で、運用管理費(信託報酬)は年0.1144%と格安です。設定以来、配当金を出さずにファンド内で再投資しているため日本国内の配当課税を繰り延べる形で効率的な複利運用をしています。純資産総額は2月27日現在で9,000億円を超えています。つみたてNISA対象で、インターネット証券ならば100円から1円単位で購入できます。連動する株価指数も、国・地域別分散度も、通貨分散度も、コストも、純資産総額規模も、買いやすさも、配当金をファンド内で再投資している点も、あらゆる面を考慮して国内株式投資信託で最も基本に忠実で、王道といえる存在です。
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営業攻勢から身を守る
今回の記事は新NISAの全ての枠をオルカンに投資する例で紹介しましたが、つみたて枠も、成長投資枠も「長期分散低コスト」の基本を守ることは、銀行や対面型証券会社が画策している成長投資枠を活用した高手数料投資信託売り込みの営業大攻勢から身を守る力になります。つみたて枠と成長投資枠の運用先を変える合理的理由は一切ありません。銀行や対面型証券会社の営業担当者、投資インフルエンサーが声高に叫ぶ「成長投資枠戦略(笑)」なるものは幻想です。アクティブ型投資信託にせよ、成長株にせよ、高配当株にせよ、何らかの営業的な目的があって言っているのに過ぎないと判断してまず間違いないと思います。「成長投資枠はアクティブファンドやセクターファンド、成長株で攻めの運用」「成長投資枠はアクティブファンドや高配当株でインカムづくり」なんていう文言はまず営業トークと判断して問題ありません。個人的な意見を言えば、アクティブ型投資信託や業種別(セクター型)投資信託、個別株は新NISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)の非課税枠を全額埋めてから、投資をしたいならば課税口座で遊びの範囲で買うものだと思います。
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