あけましておめでとうございます。でんです。昨年はお世話になりました。Twitterなどで寄せられる皆様の声やいいね、先輩ブロガーからの温かい激励、ご指導がブログを更新し続ける力になりました。この場を借りて御礼申し上げます。今年も心穏やかに、淡々と米国株や全世界株のインデックスファンドへの投資を続け、様々な角度で記事を紹介していきたいと思います。よろしくお願いいたします。
昨年の振り返り
- 1年で見れば好調
- 新型コロナショック
- 金融緩和で株式市場に資金集中
2020年は世界的に株高な1年でした。12月31日付日経新聞朝刊によると、世界の上場企業の株式時価総額は100兆ドル(約1京円)を超えました。年間で約15兆ドル(約1500兆円)増えたということです。例えば、米国主要500超の銘柄で構成されるS&P500指数は年間16%、米国ハイテク大型100銘柄によるNASDAQ100指数は46%上昇でした。日本の主要225銘柄で構成する日経平均はS&P500指数と同程度で16%上昇しました。いずれも全世界株や米国株の平均リターンが年5~7%と考えると、相当な上昇率です。特にNASDAQ100指数は歴史的な上昇率といえるでしょう。一方で東証株価指数(TOPIX)は4.6%と平均リターン程度でした。
新型コロナウイルスが世界中に広がり、多数の感染者を出す中、2月下旬から3月下旬にかけて世界の株価は大暴落しました。S&P500指数は2月中旬につけた3400弱から1か月で2300を割り、3割を超える下落をしました。特に3月は4度にわたり、サーキットブレーカーが発動しました。米国市場で歴史上サーキットブレーカーが発動されたのが5回です。そのうち4回が3月に集中していました。いかに急激な下落だったかがうかがえます。日経平均は年初に2万4000円台を付けましたが、3月に暴落して1万6300円台になりました。S&P500指数同様に3割超の下落でした。※米国のサーキットブレーカーはS&P500指数が前日終値より7%下落すると発動し、レベル1(第1段階)で全銘柄の売買が15分間停止される措置です。
3月に高値から30%以上の暴落をしたのに、S&P500指数や日経平均はなぜ年間で16%も上昇したのでしょうか。理由は、新型コロナウイルスによる混乱回避のために各国の中央銀行が金融緩和策を取ったからです。主要9国の中央銀行(9中銀)の資産は9兆7000億ドル(約970兆円)増加しました。9中銀の総資産は国債購入などで31兆ドル(約3100兆円)増加し、1年間で4割以上の増加となりました。世界各国で金利低下により債券価格が上昇しました。世界のマイナス金利の債券残高は17兆ドル(約1700兆円)を超え、過去最大級となっています。債券価格の上昇は債券利回りの低下を意味します。債券運用に向けられていた投資資金が株式市場に流れ込み、株価を押し上げる金融相場となりました。実体経済と乖離しているといえます。
インデックス投資家はどうすべき
- 今後の分析
- 淡々と積み立て投資
- 相場情報とどう向き合うか
現在の株高が続くかどうかは大きく見ると①世界各国の金融緩和策(金利引き下げ継続など)②新型コロナウイルスの終息(ワクチンの成否)③実体経済の回復ーによると思います。ただ、ワクチンがうまくいき、実体経済が回復すれば株価が上昇すると単純に言い切れるわけではありません。仮に金融緩和が終わり、金利引き上げとなれば、債券価格が下がり、債券利回りが上がります。株式よりリスクの低い債券の利回り向上は、株式市場に集まっていた資金が債券市場に向けられやすくなるのを意味します。そうなると、株価は下落しやすくなります。金利の上昇は新型コロナショック後に市場をけん引してきた株価収益率(PER<倍>=株価/1株当たり純利益<EPS>)が高い銘柄ほど大きな下落になりやすいです。ただ、金利引き上げよりも景気の回復が強ければEPSが上がることで株価は上昇します。※少し難しい話ですが、株価=EPS×PERで求めることができます(PERを求める式の変形です)。低金利時には高いPERが容認されやすく、株価は割高な水準で維持される可能性が高いです。逆に金利引き上げになればPERが下がりやすく、結果株価が下落する可能性が高まります。金利引き上げでPERが下がっても、EPSがPERの下落以上に上がれば株価は上がる可能性があります。
チャールズ・エリス著「敗者のゲーム 原著第6版」より
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感想(15件)
筆者なりに新聞や投資本など資料に基づき、つたない相場分析をしました。しかし、米国株や全世界株のインデックスファンドに投資している人は相場予想や分析を気にせず、自分の決めた配分でペースを守って投資を続けるのが正解です。米国株や全世界株は長期的には右肩上がりで成長し、年5~7%上昇してきました。チャールズ・エリス著「敗者のゲーム」によると、株式は長期になればなるほど有利です。1年単位では+50%強~-40%弱と大きな幅になるのに対し、25年では+10%強~+数%の幅に収まります。10年以上では債券やキャッシュよりも上限、下限ともによい結果が示されています。毎月定額の積み立てならば、暴落時には安い価格で多くの株式(投資信託)を買えます。平均購入単価を下げられるので、株価回復時には一括投資より元本回復や元本を上回る時期は早くなります。国も積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)や個人型確定拠出年金(iDeCo)の税制優遇制度で長期、分散、積み立て投資を後押ししています。
AERA Money 投資信託の基本より
インデックス投資家は新聞やテレビ、インターネットの情報とどう向き合うかを付記します。新聞などで経済や相場の状況を知り、投資教養を身に付けるのはプラスと思います。私も可能な限り努力をしています。ただし、新聞などの情報を追加購入の根拠としたり、一時的な売却の参考にしたりするのはお勧めしません。なぜ米国株や全世界株のインデックス投資を始めたか思い出してください。米国や世界経済が歴史的に長期で成長しているのを考慮し、20~30年以上先を見据えた長期投資をするためではないでしょうか。米国株や全世界株は長期的には右肩上がりになる可能性が高いです。短期的に売買を繰り返すのではなく、長期で持ち続けることが有効です。自戒を込めてですが、新聞などの情報は自分の知識や教養を高めるために活用しましょう。暴騰や暴落時の雰囲気に惑わされず、航路を守って淡々と穏やかに長期投資を続けていきたいです。
新年にこのブログに来ていただき、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。元旦であるとともにブログ開設1カ月の記念の日です。余談ですが、昨日は本業の残業ラッシュ+ブログ毎日更新1カ月を祝って下戸なのにスコッチウイスキーを飲んでだいぶ寝坊しました。今年1年よろしくお願いします。
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