こんにちは、でんです。2021年1月29日付朝日新聞朝刊に投資信託主要分類別の年間騰落率が掲載されていました。情報テクノロジー(IT)が年間騰落率52.16%と目を引く数値をたたき出していました。しかし、IT関連に投資する投資信託や上場投資信託(ETF)に投資をすればいいという考え方は、お勧めできません。業種別投資には注意しなければいけない点があります。
ITが伸びた要因
2020年にITが伸びた要因は新型コロナウイルス感染拡大後の需要に強いという点が挙げられます。航空業や観光業、飲食業、鉄道などが緊急事態宣言やロックダウンにより打撃を受けました。一方でITはリモートワークやオンライン授業の拡大に加え、ゲームといった巣ごもり需要が広がったため、関連産業の株価を押し上げました。
ワクチン接種が進むと
今年に入り、米国や英国、イスラエルなどで新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいます。日本でも春以降に始まる見通しです。集団免疫の獲得となれば、ITへの需要が下がる可能性があります。加えてワクチン開発の期待感や感染防止グッズの売れ行き拡大から好調だったヘルスケアも2020年同様の上昇が続くかは不透明です。
好成績の業種に飛びつかない
- 高値掴みの安値売り
- 銀行や証券会社の営業に注意
- 信託報酬が割高
好調な業種は時代やその時々の需要で変わります。直近の成績がいい業種の投資信託やETFに飛びつくのは高値つかみの安値売りを繰り返す恐れが高いです。多くの場合で米国株や全世界株のインデックスファンドへの投資よりもリターンは低くなりがちです。直近の成績がいい業種の投資信託は銀行や証券会社が営業をかけやすいので注意です。「1年で50%も伸びた今こそ買い時」などの営業トークには要警戒です。加えて業種別投資信託は信託報酬が割高です。安くても年0.5%以上はかかります。アクティブ型並みの年1%以上はざらです。米国株や全世界株のインデックス型投資信託の年0.25%以下よりは明らかに高いです。米国ETFならば業種別型でも信託報酬が安いものもあります。しかし、どの業種も永遠に市場平均を上回る保証がないと申し添えます。
基本を守って
業種別投資は毎月分配型投資信託と違い、絶対にダメとまでは言いません。個別株同様に趣味の部分や投資配分のスパイスとして保有するのもちょっとした刺激になります。しかし、成績のいい業種に飛びつくのはただの高値つかみになる可能性が高いので注意が必要です。日本の投資信託で業種別投資をしようとすると信託報酬が高いのも問題です。やはり、長期投資や中核とする株式投資は米国株や全世界株に連動するインデックス型の投資信託を勧めます。米国ETFでも全米株価指数連動型のVTI、S&P500指数連動型のIVV、VOO、全世界株価指数連動型のVTといった王道のファンドがお勧めなのは変わらないです。
このブログに来て頂き、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。流行りに飛びつくことなく淡々と市場に残り続けたいです。
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