S&P Dow Jones Indicesが公表した「SPIVA Australia Mid-Year 2026」に、投資信託選びでかなり重要なデータがあります。調査対象となったアクティブファンドは、15年間で半数以上が合併または償還によって姿を消していました。2026年前半だけを見れば消滅率は3%程度ですが、15年という長い期間では景色がまったく変わります。運用成績も厳しい結果です。世界株アクティブファンドでは2026年前半に58%がベンチマークを下回り、10年間では94%、15年間では96%が指数に負けました。豪州株アクティブでも15年間で89%が指数を下回っています。ただ、今回注目したいのは単純な「アクティブ対インデックス」の勝敗ではありません。投資信託ランキングを見ると、現在販売されている商品の過去5年、10年といった成績が並びます。しかし、そこには途中で成績不振などにより償還されたり、別のファンドへ合併されたりした商品は基本的に出てきません。つまり、「今も生き残っているファンド」だけを見れば、過去の成績は実態より良く見えやすくなります。これが「生存者バイアス」です。
生存者バイアス

10年前から存在した全商品を母集団にして成績を調べるのと、現在販売されている商品だけから10年リターンを見るのでは意味が違います。競馬で引退した馬を全部ランキングから消して、現役馬だけの過去成績を眺めるようなものです。それなら見栄えは当然よくなります。個人的には、これも低コストのインデックスファンドを資産形成の中心にする理由の一つだと思います。将来指数を上回るアクティブファンドは当然あります。しかし、それを事前に選び、さらに10年、15年と生き残って好成績を続ける商品を選ぶのは簡単ではありません。「過去10年で優秀だった」という数字を見る時ほど、そのランキングから消えているファンドの存在も忘れないようにしたいです。

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