こんにちは、「株価急落時、売却は逆効果も 積み立て投資継続が重要」と題した記事(日経電子版でのタイトル「株価急落、慌てて売らない 運用継続が『成功のカギ』」)が19日付日経朝刊「マネーのまなび」に掲載されました。専門家が様々な角度やデータを示しながら、市場が不安定な時でも撤退せずに市場に居続けることが大切だと訴えています。特に目を引いたのは、2004年末から2024年末まで全世界株価指数(MSCI ACWI、円ベース、配当込み)に連動するインデックスファンドに100万円を投資した場合、①全期間継続保有②上昇率上位10日間を除く③上昇率上位20日間を除く④上昇率上位30日間を除くーの場合に分けた試算結果が示されています。いかに市場に残り続けるかが大切であるか分かる記事です。ぜひ多くの人に読んでいただきたいです。
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運用益半分以下に

詳しい記事の内容は上のリンクからご覧ください。全世界株価指数(MSCI ACWI、円ベース、配当込み)は時価総額加重平均型の全世界株価指数で、代表的な商品にeMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)や楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド(らくカン)など「長期分散低コスト」を厳格に満たす超低コストインデックスファンドがあります。さて、日経朝刊の記事によると、2024年末に全世界株価指数に100万円投資し、2024年末まで保有し続けた場合、743万円(プラス643万円、年率10.5%)の運用成果を得られました。この20年間で株価の上昇率が高かった上位10日を除いた場合の2024年末時点の投資成果は349万円(プラス249万円、年率6.5%)となり、運用を続けた場合の半分以下になってしまったといいます。上位20日を除くと219万円(プラス119万円、年率4%)と3分の1以下になるらしいです。上位30日を逃すと149万円(プラス49万円、年率2%)と5分の1程度にまで目減りしてしまうとしています。上昇率の高い数日から30日程度の投資機会を逃しただけで、投資成果は大きく変わってしまいます。さらに、過去20年間では上昇率が高い日は暴落局面に発生しました。上昇率上位10日のうち、1日で10%程度上昇した1位、2位の日など5日はリーマン・ショック真っ只中の2008年秋ごろだと示しています。3位、8位、10位は新型コロナウイルスショックに見舞われた2020年3月と4月に起きていたといいます。しかも、上昇する日や下落する日を機関投資家などプロでもピンポイントで当てるのは難しく、タイミングを図ろうとしたほとんど全ての人が保有を続けた人に運用成績が大きく劣後してしまいました。それどころか、タイミング投資家の中には市場から退場してしまった人さえもいます。日経の記事では運用を継続するコツも記しています。個人的な意見としてはリスク許容度の範囲内で全世界株式インデックスファンドに投資し、個人向け国債変動10年との配分を守って運用を続けていくのがおおむね合理的かつシンプルで再現性が高いと思います。
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