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新NISA、山崎元氏が整理

オルカン 株式投資の心構え
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 2024年から始まる新少額投資非課税制度(新NISA)を巡り、ド正論経済評論家山崎元氏が「適切な運用を前提」に論じた記事を楽天証券コラムサイト「トウシル」に記しました。新NISAの運用上の要点や賢い利用の原則を述べた上で、つみたて枠と成長投資枠は「入金=投資方法の違い」と説明しています。いずれもベストとされる同一の商品に投資することが適切で、低コストかつ時価総額加重平均型の全世界株式インデックスファンド一本に絞るのがシンプルかつ合理的と主張しています。全面的に同意します。今回の山崎氏の記事は新NISAの活用法のみならず、資産運用していく上でも多くの人にとって参考になると思います。

※山崎氏は記事中で「2024年NISA」と表記していますが、当ブログの表記に合わせ「新NISA」と表記します。

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賢い利用7原則

オルカン

 詳しい記事の内容は上記リンクからご覧ください。山崎氏は運用上の要点を①運用益非課税②無期限③年間投資枠360万円④生涯投資枠1,800万円⑤随時解約可能⑥投資枠復活-を紹介しています。①運用益非課税に関し期待リターン年率5%とすると年率1%程度有利になると説明しています。③年間投資枠360万円の内訳はつみたて枠120万円、成長投資枠240万円と述べ、合理的投資家にとって成長投資枠とは「一時入金機能」と言い切っています。賢い運用7原則として①大きく使う②早く使う③長く使う④必要なら部分解約⑤空枠を速やかに埋める⑥個人型確定拠出年金(iDeCo)と使い分ける⑦全世界株式一本で運用するーを挙げています。どれも頭にとめて置きたい原則です。①大きく使うについて「リスク資産運用の中でNISA口座の中で投資している商品の比率を高めるように意識すべき」と述べています。⑦全世界株式一本で運用するに関し「全世界株式に時価総額比例で分散する方が、米国株式のみ、先進国株式のみといった投資よりも分散投資の範囲が広く、グローバルな運用資金の平均像に近い点でも有利であり好ましい」と述べています。全くもって同感です。私も、国・地域分散の観点からも、通貨分散の観点からも、時価総額加重平均型の全世界株式インデックスファンドの方がより望ましいと考えます。山崎氏はさらに、低コストかつ時価総額加重平均型の全世界株インデックスファンドとして、eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)、Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス(トレカン)、はじめてのNISA・全世界株式インデックス(はじカン)を紹介しています。なお、私の見解として、オルカンは純資産総額の規模が他の二つよりも圧倒的に大きく、22日現在で1兆3,500億円を超えています。おおむね安定して指数とも連動した運用もしています。

 

コア・サテライト戦略は論理破綻

2024年NISAを「運用の観点」から整理する | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
2024年から新しいNISA制度がスタートする。現在、「新NISA」と呼ばれることが多いようだが、金融庁は単に「NISA」と呼ぶことにしたい意向のようだ。これまで複数あった制度が一本化されるので適切だろう。ただ、期待も込めて言うなら、N…

 山崎氏は、つみたて投資枠と成長投資枠は入金(投資)方法の違いと主張しており、いずれも低コストかつ時価総額加重平均型の全世界株インデックスファンドでいいと述べています。年金運用の世界でよくいわれるコア・サテライト運用は、サテライトをいかに組み合わせてもコアに劣るからコアがコア足りうると記しています。サテライトを付け加えようとすることが、実は論理破綻していると切り捨てています。サテライト運用に関し、年金運用関係者は自分たちの仕事を自分たちで作っているからと明かしています。平均的には余計な手数料を払い手間をかけているだけの意味しかないとしています。趣味や哲学でなく、明白な論理の問題と付け加えています。私も、金融機関や金融機関に紐づいたファイナンシャルプランナー(FP)、金融インフルエンサーが主張する「成長投資枠戦略」なるものも、コア・サテライト運用から派生(あるいは悪用)したものと感じています。今後、新NISAを巡りこの手の主張をする書籍も出ると予想されます。山崎氏の今回の記事はコア・サテライト戦略や成長投資枠戦略なるものへ極めて有効な「処方箋(せん)」になるのではないかと思います。

 

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