スポンサーリンク

長期保有を続ける

株式投資の心構え
スポンサーリンク

 こんにちは、でんです。米国市場は主要500社で構成するS&P500指数、ハイテク銘柄によるNASDAQ100指数、代表する30社のダウ平均はいずれも史上最高値圏にいます。日本市場も同様で東証株価指数(TOPIX)や日経平均はバブル崩壊後の最高値を更新し続けています。割高と感じて株式を売ることを考えている人がいるかもしれません。しかし、S&P500指数や全米株価指数、全世界株価指数に連動するインデックス型投資信託や上場投資信託(ETF)は保有し続けるのを勧めます。積み立て投資ならば、ペースを変えずに積み立てを続けることです。たとえ現在の株式が割高だとしても、直後に暴落が来たとしても答えは変わりません。理由は米国株式や全世界株式は長期で見れば、数々の暴落を乗り越え、右肩上がりで成長しているからです。加えてタイミングを図った投資は困難である点も挙げます。

スポンサーリンク

割高と思えるから売りたい

S&P500指数の150年チャート

S&P500指数の150年チャート。米国や全世界の株価は長期では右肩上がりで上昇している (チャートはtradingview日本語版より https://jp.tradingview.com/)

 筆者は株式投資をしている知人から聞かれました。「新型コロナ感染は終息していないのに、米国市場は最高値を更新しておかしい。日経平均が3万円超えなんてありえない。絶対割高だと思うので株式を売ったほうがいいかな」という内容でした。買っている株式を聞くと楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)などの米国株や全世界株価指数に連動する低コストのインデックス型投資信託を保有していました。筆者は「米国株や全世界株は長期で成長を続けるから、ペースを変えずに積み立てを続けるべき」と答えました。米国市場や全世界市場は1920年代に最高値から9割もの大暴落した世界恐慌、第2次世界大戦、2000年代に最高値から6割近く下落したリーマンショックなどを乗り越え、右肩上がりに成長しています。

市場に残り続ける

敗者のゲーム長期
1980年から2008年の間、ベストの何日かを逃した場合のリターンへの影響(敗者のゲームより抜粋)
敗者のゲーム超長期
1928年に1ドルを投資した場合の2008年末の累積資産額と特定の上げ相場を逃した場合の影響(敗者のゲームより場抜粋)

 市場タイミングを計る売買は、機関投資家などのプロでも困難です。上昇相場を逃す恐れが大きいです。米国の資産運用会社でらつ腕をふるったチャールズ・エリス氏の名著「敗者のゲーム」に具体的データがあります。1980年から2008年の間、最も上昇したベスト10日(期間全体の0.25%未満)を逃すだけで、リターン平均が年11.1%から年8.6%と2割以上も下がります。ベスト30日(期間全体の0.5%)を逃すとリターン年5.5%に半減してしまいます。28年のうちの30日の上昇を逃しただけです。いかにタイミング売買が難しいかを示していると思います。さらに長期で分析すると、過去75年間の株式リターンの大部分は、上昇率のベスト60カ月(5年間、全体のわずか7%)に達成されているとされています。110年間で上昇ベスト10日を逃すだけで、利益の3分の2を失うという試算もあります。例えば1928年にS&P500指数に1ドル投資した時の2000年の累積資産額は1万7000ドル弱です。しかし、1933年の上昇を逃すと1万1000ドルになります。1933年、1935年、1954年の上昇を逃すと4900ドルにまで下落します。エリス氏は著書の中で「投資家は『稲妻が輝く瞬間』に市場に居合わせなければならないということだ。相場のタイミングに賭ける投資は間違っており、決して考えてはいけない」と市場に残り続ける重要性とタイミング投資の危険性を強調しています。

 

敗者のゲーム [ チャールズ・エリス ]

価格:1,870円
(2021/2/20 14:51時点)
感想(15件)

 このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。米国株や全世界株のインデックス型投資信託やETFは長期で持ち続け、市場に残り続ければ歴史的に報われる可能性は高いです。ただし、今回の話は個別株やセクター別投資信託・ETF、暗号資産(仮想通貨)などには必ずしも当てはまらないので注意が必要です。特にテスラやソフトバンクグループなどのマネーゲーム銘柄、投機性が高まっている仮想通貨には該当しない可能性が高いと言えると思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました