こんにちは、でんです。インデックスファンドへの投資手段として投資信託と上場投資信託(ETF)があります。どちらも長期、分散投資に適した手段です。投資信託とETFの違いと比較をしていきたいと思います。
投資信託
- 買い付け・売却は1日1回
- 価格は注文時には分からない
- 信託報酬がETFより基本割高
- 定額積み立て投資が可能
- 配当金を自動再投資
- 税金繰り延べ
投資信託の買い付け・売却は1日1回です。株式ならば市場でついた終値で1万口当たりの売買価格が決まります。外国株式ならば為替も考慮されます。各ファンドごとに所定の締め切り時刻が決まっています。注文時に約定価格(売買価格)は分からない仕組みとなっています。信託報酬はETFより割高なケースが多いですが、近年ではETF並みに安い投資信託も出てきています。インターネット証券会社の場合、100円から購入することができ、毎月定額積み立てなどが可能となっています。つみたてNISA対象のインデックス投資信託のほとんどが分配金を出さずにファンド内で配当金を再投資するため、自動で複利運用が可能となります。米国株投資信託を例にすると、配当金は米国で10%課税されますがそのままファンド内で再投資するため、日本国内の配当課税20.315%がこの時点ではかかりません。売却時にまとめて課税されますが、税金を繰り延べることでより多くの金額を再投資する効率的な運用ができます。
ETF
- 市場の取引時間中何度でも売買可能
- 価格を見て売買できる
- 信託報酬が安い傾向
- 定額積み立て投資はできない
- 分配金は原則手動で再投資
- 1度配当課税される
ETFは個別株式と同じく、東証やニューヨーク証券取引所などで売買できます。上場先の市場が取引時間中ならば売買価格を確認した上で何度も取引できます。信託報酬は投資信託より安い傾向にあります。ETFは1株(口)当たりの購入となるため、定額積み立て投資は原則できません。ETFの自動積み立てサービスをしている証券会社もありますが、決めた金額の範囲内の口数しか買えず、余った資金を小数点以下で買うことは原則できません。ETFから払い出された分配金は原則、手動で再投資することになります。米国株ETFを例にすると、配当金は米国で10%課税される点までは同じです。そのまま分配金として一度投資家に払い出されるため、日本国内でさらに20.315%課税されます。仮に分配金が1万円とすれば日米の配当二重課税で7200円弱にまでなってしまい、再投資の効率が落ちます。※確定申告をすれば、二重課税分の一部は取り戻せます。東証上場の指定ETFならば配当二重課税が調整され、日米の配当課税合計が20.315%になります。この点は後日紹介したいと思います。
投資信託とETFの使い分け
- 基本的には投資信託
- 資産家の一括投資ならばETFも視野
- 目的によって使い分け
毎月定額積み立てが可能な点や配当金再投資の効率の高い点、手間がかからない点から、毎月一定の収入を得ているサラリーマン投資家ならば多くの場合、投資信託で運用した方が効率がいいと思います。近年ではETFと同程度の信託報酬が安い投資信託も出てきています。加えてつみたてNISA対象などの優良投資信託は売買手数料が無料です。信託報酬が同じ指数に連動するETFと同程度ならば確実に投資信託の方が運用効率が良いです。ただ、資産家で数千万円から数億円を一括投資したい場合は、流動性が高く信託報酬が安いVTI(全米株価指数に連動し信託報酬年0.03%)など米国の有名ETFに投資した方がよいかもしれません。多額や巨額の資金を一括投資ならば売買手数料を割安にでき、為替手数料もやり方によっては安くする方法があります(為替手数料を安くする方法は後日取り上げたいと思います)。筆者は毎月の積み立てに投資信託、暴落時などにリバランスを兼ねたスポット投資は東証の米国株ETF(配当金二重課税調整対象かつマーケットメイク対象銘柄)と使い分けています。※東証のマーケットメイク制度は対象銘柄の流動性を確保し、対象株価指数との乖離を小さくする制度です。配当金二重課税調整制度とともに後日取り上げます。
このブログに来ていただき、最後まで読んでくださってありがとうございました。ETFは投資信託以上に考慮しなければならない点が多いです。投資信託とともに機会を見て取り上げていきたいと思います。
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