米財務省は2026年10月16日、8月の国際資本取引統計(TIC)を公表しました。それによると、米国外の投資家による米国株式の純購入額は1,539億ドルに達しました。米国株式の割高感や巨大IT企業への集中が懸念される中でも、世界中から巨額の資金が流入しています。
米国外の投資家が米国株を1,539億ドル買い越し!
2026年8月の米国外居住者による米国長期証券の純購入額は以下の通りです。
| 投資対象 | 純購入額 |
|---|---|
| 米国株式 | +1,539億ドル |
| 米国債(中長期) | +1,090億ドル |
| 米国社債 | +416億ドル |
| 政府機関債 | −37億ドル |
| 米国長期証券合計 | +3,007億ドル |
※四捨五入により内訳の合計と総額が一致しない場合があります。
米国長期証券の純購入額は、7月の406億ドルから大幅に増加しました。また、米国株式の純購入額1,539億ドルのうち、民間投資家が1,319億ドル、公的機関が220億ドルを占めています。なお、ここでいう「米国外の投資家」とは、日本や欧州など米国以外に居住する投資家のことで、国籍ではなく居住地を基準としています。日本人だけの投資額ではありません。少なくとも8月の統計からは、米国外の投資家が一斉に米国株式から資金を引き揚げている状況は確認できません。ただし、1カ月のデータで長期的な資金移動の方向を判断することはできません。
資金流入と将来のリターンは別問題
米国株式には世界中から資金が集まっていますが、今後も高いリターンが得られるとは限りません。米国株式への資金流入が続くことと、今後の米国株式への投資が有利になることは別問題です。特に巨大IT企業などは、将来の成長期待がすでに株価に織り込まれています。企業業績が成長しても、市場の期待を下回れば株価が下落することもあります。また、日本の投資家にとっては為替変動も重要です。米国株式がドル建てで上昇しても、円高が進めば円換算のリターンは小さくなります。
日本の投資家はオルカンで世界分散

eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)は、米国を含む世界中の株式に時価総額に応じて投資するインデックスファンドです。米国企業の時価総額が世界全体に占める割合は大きいため、オルカンでも米国株式の構成比率は高くなっています。しかし、米国株式だけでなく、日本や欧州、新興国の企業にも分散投資できます。私は、米国外から米国株式への資金流入が増えたからといって、投資先を米国株式に集中させる必要はないと考えています。将来どの国の株式が高いリターンを生み出すかは、事前には分かりません。だからこそ、オルカンを中心に世界中の企業へ幅広く投資し、普通預貯金や個人向け国債などの円建て安全資産も組み合わせる方針です。短期的な資金の流れに振り回されず、自分のリスク許容度に応じた資産配分を維持し、長期・分散・低コスト投資を続けていきたいと思います。
参考資料


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