日経電子版の記事によると、米運用会社バンガードが手掛けるバンガードS&P500ETF(VOO)の純資産総額が3日、1兆35億ドルに達しました。米国上場投資信託(ETF)市場で、ついに1兆ドル(約160兆円)ファンドが誕生した形です。世界のETF約2万7,000本の中で最大規模です。さすが金融市場本場米国の純資産総額規模はスケールが大きいです。本場でも基本的な時価総額加重平均型の株価指数に連動する低コストファンドが評価されていると示されているといえそうです。バンガード社やVOOの保有者のみなさん、おめでとうございます。
低コストS&P500に資金集中
詳しい記事の内容は上のリンクからご覧下さい(有料会員限定記事)。VOOは米国の代表的な株価指数であるS&P500指数に連動するETFです。運用管理費用(信託報酬)は年0.03%と極めて低く、同じS&P500連動ETFの代表格だったSPYの0.0945%を下回ります。日経電子版の記事では、長期投資ではこうしたコスト差がリターンに影響するため、個人の長期投資家を中心にVOOが有利とみる動きが広がったと紹介されています。VOOへの年初来資金流入額も6月3日時点で712億ドルと突出しているといいます。
日本のオルカン人気に通じる

半導体やAI関連の個別株、セクター特化型ETF、アクティブファンドなど、米国市場には派手な投資対象が山ほどあります。それでも、運用残高の上位に来るのは、S&P500のような基本的な株価指数に連動し、低コストで分かりやすいETFです。値動きの荒い個別株で一発を狙うより、VOOを買ってのんびりする「VOO and Chill」という考え方が広がったというのも納得できます。投資の本場でも、最後は地味で低コストな指数連動型が強いというのは、なかなか味わい深い話です。日本では、eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)など、「長期、分散、低コスト」を満たす時価総額加重平均型の全世界株式インデックスファンドに人気が集まっています。米国ではS&P500、全米株式、ナスダック100などが広く選ばれ、日本では全世界株式がより支持されているという違いはあります。ただ、根っこは同じです。高コストの商品や、将来の勝ち組を当てにいく投資より、低コストで主要な株価指数に乗る投資が、多くの長期投資家に評価されているということです。

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