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オルカン3連覇!

FoY2021.1-5 Fund of the Year
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 こんにちは、でんです。 投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021(FоY2021) の結果発表と表彰式が22日夜にありました。大方の予想通り、eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)が3連覇を達成しました。国際分散投資の基本かつ王道をゆく低コストインデックスファンドであるオルカンが1位になったのは、極めて妥当な結果だと思います。トップ10のうち、低コストの全世界株価指数、全米株価指数、S&P500指数、先進国株価指数に連動するインデックスファンドが八つ入ったのは、いい傾向だと判断します。残りの二つのうち、一つは長期投資への適正が全くない短期売買向けの投資信託です。厳しい言い方をすればミーハーとしか言いようがない商品ですが、時代とここ数年の記録的な好調相場に乗って選ばれたというのが正直な感想です。もう一つは長年投資家に寄り添った運用会社の姿勢が評価されていますが、信託報酬が高止まりしたままなのに加えコスト削減に極めて消極的なのが残念な商品です。

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つみたてNISA対象商品多数

投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021

 今回のトップ20のファンドのうち積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)を観点にすれば、つみたてNISA対象商品は16商品(80%)でした。このうち、指定指数連動型かつ低コストインデックスファンドは13商品(65%)です。残り3商品(15%)はつみたてNISA指定アクティブファンドです。つみたてNISA対象商品以外の4商品(20%)は低コストインデックス型上場投資信託(ETF)2商品(10%)、アクティブファンド1商品(5%)、レバレッジ型商品1商品(5%)です。低コストインデックス型か否かの視点で見れば、低コストインデックス型投資信託・ETFは15商品(75%)です。残りの5商品(25%)は運用会社の姿勢が評価された老舗アクティブファンドやバランスファンド計4商品(20%)、時代に乗ったレバレッジ型ファンド1商品(5%)です。全体的にはつみたてNISA対象の低コストインデックスファンドを中心に評価されている印象です。投資家目線で選ばれている結果、銘柄選びの参考になるランキングだと思います。

妥当な商品がトップ4

FoY2021.1-5

 1位のオルカンは206ポイントと2位以下にダブルスコア以上の圧倒的な支持を集めました。今、国内の投資信託で最もけちのつけようのない商品で、3連覇は当然の結果だと思います。2位の<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(ニッセイ先進国)は老舗のインデックスファンドで自ら信託報酬を下げ続けた姿勢が安定した評価につながっています。3位のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)は米国のETFで、1本で世界中の大・中・小型株式9,000銘柄以上に投資しています。世界の時価総額をほぼカバーできます。4位のeMAXIS Slim 米国株式(SlimS&P500)は日本で一番の純資産総額を誇る低コストインデックス型投資信託で純資産総額1兆円目前です。

短期売買向けのレバナスが5位

ブルベア金融庁注意
ブルベア金融庁注意②

 5位のiFree レバレッジ NASDAQ100(大和レバナス)はここ数年の米国ハイテク市場の記録的な上昇を受け、人気を集めました。ただ、レバレッジ・インバース型投資信託は信託報酬が高いのに加え、短期売買向けの商品で長期投資には向いていません。上昇相場で爆発的な利益を得られる可能性がある一方で、下落相場や上下を繰り返すボックス相場では現物の株価指数に大きく成績が劣後したり、大きな評価損になったりする危険性が極めて高いです。レバナスに限らずレバレッジ・インバース型商品は高値からマイナス50%以上下落するのはざらです。例えば、ボックス相場と下落相場が重なった場合、現物の株価指数が30%減だとしても、レバレッジ型では60%以上減になり得ます。なぜならばレバレッジ型は1日の現物株価指数の2倍の値動きになるように設計されていますが、2日目以降はずれが生じるからです。高値から80%減、90%減はもちろん、現物株価指数ではほぼ100%あり得ない99%超減(ほぼゼロ)なんて地獄の展開も残念ながら十分に起こり得ます。レバレッジ型・インバース型投資信託の繰り上げ償還の危険性は現物株価指数に連動する投資信託に比べて比べ物にならないぐらい高いです。レバナスに定額積み立てをする戦略で評価損時期に多くの株数(口数)を仕込むといった戦略を立てている人がいますが、繰り上げ償還の危険性が十分にある点からも成立しにくいと言わざるを得ません。たとえ、繰り上げ償還に遭わずに長期運用できたとしても、精神的に現物株価指数の何倍も評価損を抱える状況に耐えきれる人は少なくないと思います。ただ、毎月分配型投資信託と違い絶対にダメな投資信託ではなく、短期売買で活用するのはありだと思います。

インデックスファンド強さ発揮

FoY2021.6-10

 6位以降は気になる投資信託を取り上げます。6位はeMAXIS Slim 先進国株式インデックス(Slim先進国)は純資産総額でニッセイ先進国を猛追しています。9位のたわらノーロード先進国株式(たわら先進国)はニッセイ先進国、Slim先進国に続く存在です。8位の楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)、10位のSBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBIVTI)は同じ米国ETFのバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)に投資をしています。楽天VTIは積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)開始の3カ月前に設定された投資信託で、低コストインデックス型投資信託ではSlimS&P500に次ぐ純資産総額を誇ってます。SBIVTIは昨年6月に設定されたばかりで、半年でトップ10入りしました。

FoY2021.11-15
FoY2021.16-20

 11位のMAXIS全世界株式上場投信(2559)はオルカンの東証ETF版です。オルカンに投資しつつも、分配金がどうしてもほしい人向けの商品です。ETFの分配金は制度上、受け取り配当・利子から諸経費を除いた金額のみが分配対象となっており、健全な形で得られます。これに対し、投資信託の分配金はETFでは認められないない値上がり益から払い出したり、元本を払い出す特別分配金が出されたりしており、長期的な資産形成に向かない危険性があります。16位のeMAXIS Slim 全世界株式(Slim除く日本)はオルカンやSlimS&P500、ニッセイ先進国、楽天VTIなどの陰に隠れがちの商品ですが、低コストで幅広く国際分散ができる商品です。資産の通貨分散の観点からリスク資産の株式は日本株の比率を減らしたり、ゼロにしたりしたい人にとって需要のある商品です。個人的には好きな投資信託です。19位のSBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBIVOO)は米国ETFのバンガードS&P500ETF(VOO)に投資しています。純資産総額は楽天VTIに迫っています。

あの投信に投票!

FoY2021.1-5

 筆者の投票先を公開します。SlimS&P500、Slim除く日本、オルカン、楽天VTI、楽天・インデックス・バランス(楽天DC年金)です。それぞれ1ポイントずつ割り振りました。ランクインした4商品はつみたてNISA対象です。楽天DC年金は楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)限定商品です。投票した5商品ともに極めて低コストのインデックス型投資信託です。SlimS&P500は日本のインデックス型投資信託で一番の純資産総額を誇っており、インデックス投資の有力な主軸候補です。Slim除く日本は日本を除く全世界株価指数に連動し、幅広い国に時価総額通りに投資ができます。給料や年金を日本円で得て預貯金が日本円である以上、日本を除く全世界株価指数に連動しているインデックスファンドは通貨分散の観点からも有力だと判断しました。オルカンは世界中の株式を時価総額通りに投資ができ、国際分散投資の基本かつ王道で最も弱点の少ない投資信託です。楽天VTIは全米株価指数に低コストで投資ができます。バンガード社の優良投資信託に低コストで運用できるようになったさきがけの商品として評価しました。楽天DC年金はVT15%、全世界高格付け債券インデックス型投資信託85%に投資をしており、各資産の時価総額通りに全世界分散投資ができます。iDeCo終盤に運用する商品としては極めて有力な選択肢だと思います。

 今回は初めて投信ブロガーとして投票し、結果発表と表彰式にオンラインで参加しました。発表前の高揚感と投票ファンドを選んだ理由に込められた投信ブロガーの熱い思いを感じることができました。このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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