こんにちは、でんです。個人投資家が証券会社の宣伝やうたい文句に惑わされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投票で選ぶ「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021(FoY)」でランキング入りした投資信託や上場投資信託(ETF)を不定期連載で紹介しています。第5回目はiFree レバレッジ NASDAQ100(大和レバナス)です。100%短期売買向きの商品であり、長期投資への適正は全くありません。
ギャンブル型投信
大和レバナスは米国ハイテク株価指数NASDAQ100指数における日々の値動きの2倍になるのを目指したレバレッジ(ブル)型投資信託です。ハイリスクかつ国民の長期の資産形成に適していないとして積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象からは除外されています。2024年以降の新NISAでも除外対象となる公算大です。信託報酬は年0.99%で、つみたてNISA対象の低コストインデックスファンドの数倍以上高いです。配当金を出さないNASDAQ100指数先物に投資をしているため、配当金再投資による複利運用はできません。レバレッジ型は上昇相場では莫大な利益を得られる可能性がある一方で、下落相場では莫大な含み損になる可能性があります。そして上昇と下落を繰り返すボックス相場では長期化すれば長期化するほど大きく下落していきます。現物指数がプラスなのに、レバレッジ指数が数十%のマイナスになるなんてことはざらです。積み立てれば大きく下落している時に安く仕込めるとして「ツミレバ」なる戦略を掲げている人もいます。しかし、現物指数がプラスになる中、レバナスだけが大きなマイナスになる状況で積み立て投資を続けられる人はそう多くないと思います。仮に強靭な精神力で続けられたとしても、基準価額と純資産総額が大きく落ち込んでしまった結果、繰り上げ償還になってしまえば元も子もありません。レバレッジ型やインバース型(指数に反比例して連動)投資信託は基準価額が1円未満(設定時の1万分の1未満)になってしまったり、繰り上げ償還をしてしまったりする危険性は十分にあります。基準価額が1円未満になってしまうのは通常の指数連動型投資信託ではまず起こり得ない現象です。
短期売買ならば「あり」
大和レバナスは他のレバレッジ型、インバース型投資信託同様に長期投資の適正は全くないですが、短期売買のツールとして使うならば「あり」かなと思います。NASDAQ100指数の上昇を読み切った時に期間と損切りラインをきっちり決めて、遊びやギャンブルと割り切るならばそれはそれでいいと思います。人によっては、そうしたガス抜きも必要になるかもしれません。ただ、取引時間にリアルタイムに売買できるETFと違い、投資信託は注文から約定にタイムラグが発生するのがもどかしいかもしれません。
このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。FoY2021トップ5の投資信託なので一度ぐらいは忖度して書こうかと少し思いましたが、どうしても自分の良心が許してくれなかったため厳しい内容となってしまったのをこの場を借りてお詫び申し上げます。
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