政府の新しい金融戦略では、家計金融資産に占める株式、投資信託、債務証券の割合を、2025年3月末時点の約23%から2040年までに40%へ引き上げる目標が示されました。預貯金に偏っている家計資産を投資へ振り向け、長期的な資産形成と成長資金の供給を後押しする狙いとみられます。ここで注意したいのは、政府が各家庭に「資産の40%をオルカンや株式で持ってください」と求めているわけではないことです。40%に含まれるのは株式だけではなく、投資信託や国債などの債務証券も含まれます。あくまで日本の家計全体について設定された政策目標であり、一世帯ごとの理想的な資産配分を示した数字ではありません。
適切な資産配分は千差万別

適切な資産配分は、年齢や収入の安定性、家族構成、住宅ローン、保有する不動産、退職金の見込み、今後必要になるお金などによって大きく異なります。若くて安定収入があり、長期間使わない余裕資金を持つ人なら、株式の割合を高めても耐えやすいでしょう。一方、近く住宅購入や教育費、老後の取り崩しを控える人が、政府目標に合わせて無理にリスク資産を40%持つ必要はありません。個人的には、リスク資産は「長期分散低コスト」に合致する時価総額加重平均型の全世界株式インデックスファンド、無リスク資産は個人向け国債変動10年やMRF、普通預貯金などで持つのが分かりやすいと思います。ただし、その割合は各家庭が受け入れられるリスクの範囲内で決めるべきです。国家全体のKPIと、自分の家計に合った資産配分は別物です。「政府が40%と言っているから」と数字だけを借りて投資額を増やすのは、制度の読み方としてかなり雑です。政府目標は日本全体の方向性として理解しつつ、自分の生活と目的に合った配分を守ることが何より大切だと思います。

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