こんにちは、少額投資非課税制度(NISA)で、時価総額加重平均型の全世界株式やS&P500指数連動のインデックスファンドに資金流入が進んでいることが、円安を誘発しているという「NISA円安論」を一部メディアや専門家が展開しています。ひどい記事になると、「長期分散低コスト」に忠実な全世界株式インデックスファンドを運用する運用会社の運用部署をあたかも悪いかのような表現をしてさえいました。日経CNBCで経済番組を担当している直居敦氏が「”NISA円安論”を憂う」と題した記事をNOTEで無料公開しています。NISA円安論に対し具体的な数字を挙げて疑問を呈し、NISAの税優遇の対象を国内資産に限定するのを検討すべきという意見(笑)に対し、「かなりおかしな話」と切り捨てています。日本を代表するような経済紙の一部記者でさえうたう謎のNISA円安論(笑)やNISAで海外株式投資悪玉論(笑)、NISA国内資産限定論(笑)への処方箋や予防薬になる良質な記事だと思います。
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歓迎すべき国際分散投資の流れ
詳しい記事の内容は上のリンクからぜひご覧ください。直居氏は1月から5月まで投資信託などを通じた外国証券投資は5兆6,000億円強に上ると明かした上で、ひと月20日(営業日)として1日に直すと500億円規模がドル買いに向かっているとしています。為替市場の規模は1日7~8兆円であると示した上で、NISAを通じた海外資産投資を円安の「犯人」扱いするのはいくら何でも筋が違うと訴えています。円安の主因は、足元の話で言えば日米の金融政策の方向性の違いをポイントに挙げています。積立投資により、じわじわ円安になりやすいぐらいの話ならばまだ理解できると付言しています。NISAを通じて国際分散投資の流れが本格化していること自体は歓迎すべきと訴えています。海外資産投資を通じて儲かった利益は、日本の投資家が利益を得てそのお金で消費に回って国内に還流されると述べています。経済の活性化につながると語っています。なお、NISAで日本株投資枠を別途設けるべきという意見に関し、そういった優遇措置頼みの発想が日本経済の競争力を損なってきたと突っ込みを入れています。昨今のNISA円安論(笑)や海外株式投資悪玉論(笑)、NISAで日本株限定枠導入(笑)などの的外れかつ筋違いな暴論、噴飯物の思い付きに対し、冷静に事実とデータを示し、きちんと反論した良記事だと思います。ちなみに、NISAで日本株限定枠導入に関しては、政府や国会で議論され「無理、邪道」と至極まっとうな結論が出ています。政府・与党関係者は報道機関の取材に対し「国際金融市場を目指す日本で日本株式限定はあり得ない。今後導入する予定はない」と断言しています。
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