こんにちは、新少額投資非課税制度(新NISA)、現行のNISA、個人型確定拠出年金(iDeCo)、企業型確定拠出年金(DC)、通常の課税口座を問わず、株式や債券で資産運用していく上で大切な考え方は「長期・分散・低コスト」だと思います。長期間運用し複利効果の恩恵にあずかり、銘柄や業種、通貨、国、資産クラスを分散し、可能な限り低コストで運用していくことが重要だと思います。低コストかつ時価総額加重平均型の全世界株式インデックスファンドと個人向け国債変動10年(変動10)で運用していくのは「長期・分散・低コスト」を体現した例の一つと言えます。しかし、「低コスト」を「積み立て」に巧みにすり替えた考え方を提示しているケースを金融機関の新NISAセミナーなどで見かけるので、その点は注意が必要です。
積み立て投資は悪くないが…
あらかじめ断っておきますが、積み立て投資を否定する考えは毛頭ありません。むしろ、給与所得者ら毎月一定の収入が見込める人にとって、積み立て投資は投資を自動化して続けやすい上に、リスク許容度にあった資産配分をおおむね維持していく上でも一定の効果が見込めます。新NISAや現行のNISA、iDeCo、企業型DCといった税制優遇制度も基本的には積み立て投資を前提とした制度設計になっており、相性もいいです。ちなみに、まとまった資金があり、かつ投資タイミングが読めないならば、理論的に有利なのは一括投資です。基本的に広く分散された全世界株式などは、長期的には年数%程度のリターンが見込めるとされているからです。早くまとまった資金を投じた方が複利効果も見込め大半のケースで分があります。
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「低コスト」をひた隠す理由
金融機関の新NISAセミナーで「低コスト」を「積み立て」にすり替える理由を推察していきます。「積み立て」を推すことは金融機関にとっても都合がいいです。自社で販売している金融商品に資金流入が安定して見込め、運用管理費(信託報酬)を得ていく上で有効です。「低コスト」をひた隠しにする理由としては、取引手数料が無料かつ信託報酬が激安なつみたてNISA対象の低コストインデックスファンドは手数料収入が小さくなります。銀行や対面型証券会社を中心に、信託報酬が割高なインデックスファンドや高い信託報酬を取れるアクティブファンドを商品一覧の目立つところに配置する傾向が見られます。営業担当者は目だなないところに表示されている低コストインデックスファンドをなるべくなら売りたがりません。銀行や信金でも買える低コストインデックスファンドとして知られている「たわらノーロード先進国株式」や「つみたて先進国株式」を色々理由をつけて売るのを渋ったという話を私も耳にしたことがあります(苦笑)
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