こんにちは、筆者は人口の増減と株価の上昇、下落は単純に関連付けて考えることは難しいという立場をとっています。人口が増えたからと言って必ずしも株価が伸びる訳ではなく、反対に人口が減ったから株価が伸び悩むわけでもないと考えています。例えばここ10数年でみると、高い人口増加率が続く新興国の株式が伸び悩み、人口増加率が緩やかだった米国の株式が好調でした。日経電子版に人口減と株価は直結しない理由を記した記事が掲載されました。多くのインデックス投資家にとって参考になる情報だと思い紹介します。
日経電子版の該当記事(該当記事は有料記事ですが、会員登録すれば月10本無料で読めるようです)
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大切なのは1人当たりGDP
詳しい記事の内容はリード文下にある日経電子版の該当記事をご覧ください。対談形式で記されています。記事の一部をかいつまんで紹介すると、世界全体の人口は2086年に104億人でピークをつけ減少に転じる点から、株価も伸び悩むのではないかと心配する質問が出ています。それに対し「人口減と株価は直結しない。大事なのは国内総生産(GDP)総額ではなく、1人当たりのGDP」と強調しています。株価を決めるのが利益の総額ではなく1株当たりの純利益(EPS)である点と同じだといいます。たとえ人口減でも1人当たりのGDPが上昇すれば、株式価値も上昇するとしています。さらに、先進国の労働人口と株価推移を紹介し、2010年前後から先進国全体の労働人口は減少に転じているものの、1人当たりのGDPは増加基調で株価も上昇基調が続いていると明かします。今後も労働人口は減少する見込みとしつつ、国際通貨基金(IMF)の予測で1人当たりのGDPは上昇が続くと予測しています。仮にGDPが同じならば人口が減れば1人当たりのGDPは上昇し、経済成長は人口だけでなく生産性の改善に強く影響されると明かします。より良い生活や社会を目指す人々の意思がある限り、生産性の向上は続くとみています。筆者自身にとっても、とても腑に落ちる記事でした。時価総額加重平均型の全世界株は、今後も成長が見込まれている世界中の1人当たりのGDPからもたらされる果実をほぼ取りこぼさずに享受できます。
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