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株価、為替が急変しても冷静に

敗者のゲーム新書版株式・債券・現金収益率 株式投資の心構え
敗者のゲーム第8版より。株式は運用期間が長期になればなるほど含み損になる可能性が小さくなるが、資産額自体のブレ幅は大きくなるので、結果としてリスクは大きくなると言える
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 こんにちは、米労働省が10日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比7.7%上昇しました。一方で市場予想の7.9%を下回りました。複数の報道によると、米連邦準備理事会(FRB)による利上げが減速するとの見方が広がり、ドル円相場は1ドル146円前後から一時140円台にまで急激に円高が進行しました。5円以上円高が進行し変動率は前日比3.9%です。金利も急低下し、CPI発表後に取引を始めた10日の米国株式市場は終値でS&P500指数が前日比5.54%高、NASDAQ100指数が前日比7.49%高、ダウ平均が前日比3.60%高と大幅上昇しました。株価、為替が急変していますが、全世界株や個人向け国債変動10年などに分散投資をしているインデックス投資家は冷静に投資方針と資産配分を守り続けることが重要です。言い換えると、慌てて取引をする必要はありません。

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リスク耐性の範囲内で分散投資を続けることが大切

敗者のゲーム新書版株式・債券・現金収益率
敗者のゲーム第8版より

「敗者のゲーム」(チャールズ・エリス著)はインデックス投資の世界的名著といえる一冊です。

 

「ほったらかし投資術第3版」(山崎元、水瀬ケンイチ共著)は日本のインデックス投資の最良の教科書です。

 

 アナリストや個人投資家が様々な予想をしていますが、今後このまま株価が反転上昇したり、円高ドル安に転じたりするかどうかは分かりません。短期的に株価や為替がどちらに転ぶかは専門の訓練を受けたプロの投資家でも予測は困難です。個人投資家が継続して的中させるのはさらに難しいと思います。そういえば、少し前までドル円は1ドル160円台まで行くといった見立てをしばしば見かけた記憶があります。為替は短期でも長期でもどちらに転ぶかは分からず、期待リターンはほぼゼロだと思います。ドル円などの主要先進国間の通貨は一定のレンジを行き来する傾向があるとされていますが、期待リターンが理論上あるとは到底思えません。勝者と敗者を和が等しい世界で、手数料と税金の分だけ負ける世界だといえるでしょう。一方、時価総額加重平均型の全世界や全米、S&P500、先進国の各株価指数は短期では1年で半値以下になることもあるものの、20年以上の長期になれば年平均リターンはプラス数%~10%程度にまとまってくる傾向があります。つまり、勝者と敗者の総和でも年平均プラス数%程度は見込めるという世界です。すなわち、時価総額加重平均型の全世界株インデックス型投資信託は、20年以上の長期で年平均プラス数%が見込まれる世界中の勝者と敗者の総和をほぼ得ることができます。インデックス型投資信託への長期投資家のほとんどが勝者とされ、敗者の多くは短期売買や信用取引、金融派生商品(デリバティブ)取引に失敗した投資家です。ただ、広く分散された時価総額加重平均型の全世界株などでも、リスクは相応にあります。目安を挙げれば、年平均リターン(期待リターン)数%+-20%程度の範囲に68%(1σ)、+-40%の範囲に95%(2σ)、+-60%程度の範囲に99.7%(3σ)が収まります。0.3%の確率で半値程度以上の大暴落が起きうるということです。リスク耐性に応じて一定程度、債券に分散投資をした方がいいと思います。何よりもリスク耐性の範囲内で投資方針を守って続けていくことが大切です。

オルカン表紙
個人向け国債変動10(2022年12月新発)

楽天証券とSBI証券はいずれも、積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象の低コストインデックス型投資信託を多数揃えています。国内株式や米国株式の取引手数料も業界最低水準です。

 

 

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