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資産が少なくても分散投資

株式投資の心構え
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 こんにちは、でんです。複数の書籍を執筆されている米国株投資系のインフルエンサーが「資産が少ないうちは集中投資をし、資産が大きくなってから分散投資をするのがいい」と動画で発言していました。このインフルエンサーは上場投資信託(ETF)や投資信託を選ぶ際の考え方を発信したり、資産運用の相談を受けたりしています。初心者向けにも様々な媒体で数多くの発信をしています。良心的な書籍も出されています。しかし、筆者はこの考え方には明確に反対します。一部の成功者と多くの市場退場者を生みかねない手法であるからです。※このインフルエンサー誹謗(ひぼう)中傷する意図は全くありません。あくまで「資産が少ないうちは集中投資」の考え方に反対という意味です。

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成功者バイアス

 このインフルエンサーは個別株への集中投資で資産を増やすことに成功し、米国株インデックスファンドや国内インフラ系の資産などに分散投資をしているようです。「資産が少ないうちは集中投資」といった発言の背景にはインフルエンサー自身の成功者バイアスがかかっているとみられます。集中投資が分散投資で得られないような爆発的な利益を得られる可能性があるのも事実ですが、分散投資以上に大きな含み損を抱える可能性もあります。最悪の場合、ゼロになってしまうこともあります。資産が少ない人の多くは株式投資の初心者です。このインフルエンサーの発信を信じ、集中投資をして成功すればいいですが、失敗したら二度と株式投資をしなくなってしまう可能性もあります。株式インデックスファンドへの長期投資に出合わずに市場から退場してしまうのは個人的には非常にもったいないと思います。株式投資でギャンブルをしたい人や一発相場を当てたい人には合った考え方かもしれませんが、老後など数十年後に備えた資産運用には全く適さない考え方です。

資産の大小に関係ない

 長期投資をしていく上で分散投資は大切です。資産の多寡(たか)には関係ありません。資産が少ないから集中投資で増やそうとするのは、厳しい言い方をすれば極めて安易な考え方です。時間はかかるかもしれませんが、支出を減らすなどの努力をして投資金額を増やすことが基本かつ王道です。生活防衛資金を確保し、自分のリスク耐性や置かれた環境に合った資産配分で分散投資を続けていくことが重要です。主要投資先は全世界株価指数や全米株価指数、S&P500指数、先進国株価指数など世界の時価総額に占める割合が大きく広く分散された株式インデックスファンドと、全世界や先進国の高格付け債券インデックスファンドで問題ないと思います。債券部分は為替リスクを低くし、株式暴落時のクッションの役割を重視するならば国内高格付け債券インデックスファンド(または個人向け国債変動10)でもOKです。

 このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございます。今回取り上げたインフルエンサーは良心的な発信も多数されています。しかし「資産が少ないうちは集中投資」という考え方は明らかに違うのではないかということです。少なくとも長期投資をしている人や老後に向けた資産形成をしている人には全く向かない考え方です。

コメント

  1. あかいろ より:

    インデックス投資は複利を活かすためにさんざん1日でも長い投資期間が
    必要と言われているのに、その大事な期間を個別株で勝負し、
    成功すればいいけど失敗した場合その期間は全て無駄になりますからね。
    成功前提で語られてもっていうのはありますね

    • でん より:

      ブログを読んでいただき、コメント下さってありがとうございます。ブログ継続の力になります。分散投資の重要性は資産が多いか少ないかに関係ないと考えています。あかいろさんがおっしゃる通り「資産が少ないうちは集中投資」という考え方は成功者バイアスがかかっており、楽観的すぎると感じます。

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