保有している個別株式や上場投資信託(ETF)を証券会社に貸し出すことで、証券会社から金利を得られる「貸株サービス」があります。金利は年0.1%が多いですが、中には年1%から年数%程度に設定される銘柄もあります。一般的に貸株は流動性の向上など効率的な市場機能の発揮に重要な役割を果たしている面もあると言えます。見方によっては貸株金利はそうした対価とも考えられなくもないかもしれません。ただ、貸株は貸出先の証券会社の信用リスクを負っており、貸株金利は証券会社の信用リスクに対するプレミアムです。証券会社の信用リスクを端的に言えば、経営破綻のリスクです。
なくなる二重のセーフティーネット

無担保貸株は金利を受け取る代わりに証券会社の信用リスクを負うだけでなく、通常の株式やETF、投資信託を証券会社で購入し保護預かりする場合の二重のセーフティーネット(資産全額保全、投資者保護基金)がなくなります。とはいえ、世間で知られている大手ネット証券会社の信用リスクは個人向け国債ほど低い(ほぼゼロ)とまでは言えないものの、基本的には極めて低いです。普段は神経質になる必要はないとも思います。貸株をして貸株金利を得ることはダメなことでも悪いことでもありません。ただ、証券会社の信用リスクを引き受け、二重のセーフティーネットがなくなるという事実は知った上で貸株をされた方がいいと思います。なお、NISA口座は常に保護預かりとなるため、貸株はできません。非上場投資信託も保護預かりだけとなります。

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