こんにちは、毎月分配型投資信託は2024年度上半期(4~9月)に4,662億円の流入超過でした。2023年下半期(2023年10~2024年3月)が816億円の流出超過から一転しました。日経がSMBCグローバル・インベストメント&コンサルティングのデータを分析し、18日付朝刊で報じました。報道によると、買い手の中心は資産の取り崩し期を迎えた高齢者とみられるとしています。「対面型」金融機関の営業の努力と汗、執念、怨念、粘りが実った成果だと思います(苦笑)資産形成期だろうと、取り崩し期だろうと運用先として極めて不適切な金融商品が人気になるのは正直言って理解に苦しみます。
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最悪の金融商品
詳しい記事の内容は該当日付の日経朝刊か日経電子版(有料会員限定記事)をご覧ください。楽天証券に口座を開設し、取引アプリ「iSPEED」をダウンロードすれば日経テレコンで一定期間読むことができます。毎月分配型投資信託は日経の記事中にある通り、長期の資産形成に不向きです。分配金の支払い原資は投資信託の資産であるため、分配金を支払うと資産は減り複利効果を生かしきれません。さらにいえば、ほとんどが購入時手数料が発生して運用管理費(信託報酬)も高いです。無理な分配金を出すために複雑怪奇な金融派生商品(デリバティブ)取引をしているものも少なくありません。最低最悪な金融商品の一つです。金融庁も注意を促し、少額投資非課税制度(NISA)から除外しています。仮に資産を取り崩したい高齢者だとしても、分配金を出さずにファンド内で再投資している投資信託を毎月定率や定額、または必要な時に必要な分を取り崩せば済む話です。どの程度取り崩せばいいか分からないけど取り崩したいというならば、一つの目安を申し上げれば、資産に対し2~4%です。時価総額加重平均型の全世界株価指数など基軸指数に連動するインデックスファンドならば、統計の上では高い確率で資産を増やすもしくは維持しながら運用できるとみられます。投資できる期間が短くて損益通算ができないNISA口座では、見返りを享受できないから毎月分配型を選ぶという理由は、理由になっていないと思います。NISA口座が損益通算できないのは事実ですが、それゆえに毎月分配型投資信託を選ぶという話はつながらないように感じます。別に分配金を出さない投資信託を課税口座で運用しても同じだと思います。そもそもNISAを生かせないぐらいに投資できる時間が短いと感じるならば、無理してリスク資産で運用する必要はないと感じてなりません。
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