こんにちは、「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022」でランクインしたトップ20の投資信託や上場投資信託(ETF)を今年も不定期連載で紹介しています。第11回目は楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天全世界株)です。米国バンガード社の低コスト上場投資信託(ETF)で、全世界株価指数連動のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)、全米株価指数連動のバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)、米国除く全世界株価指数連動のバンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF(VXUS)にファンド内で投資しています。日本国内で買える低コスト全世界株インデックス型投資信託のパイオニアです。
VT、VTI、VXUSに投資
楽天全世界株は2017年9月末に運用を開始しました。円をドルに両替することなく日本の投資信託を通じバンガード社の人気低コストETFに投資をできる画期的な商品です。ETFから払い出される分配金を払い出さずファンド内で再投資するため、国内配当課税を繰り延べる形で効率的な複利運用ができるメリットがあります。当初は全世界株価指数連動のVTにのみ投資をしていましたが、2022年から運用管理費用(信託報酬)の削減を目指し、全米株価指数連動のVTI、米国除く全世界株価指数連動のVXUSも投資対象に加えました。2023年2月作成の月次レポートによると、VT67.3%、VTI17.8%、VXUS13.5%、短期金融資産等1.4%です。国・地域別構成比は米国58.7%、日本6.2%、英国6.1%となっています。業種別構成比はハイテク銘柄がやや多いものの、以前ほどではなくなっておりおおむねバランスが取れています。上位10銘柄は全て米国株です。3月20日時点の純資産総額は2,457億円です。売買手数料、信託財産留保額は無料で、信託報酬年0.199%です。積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象です。楽天証券などの個人型確定拠出年金(iDeCo)で購入できます。純資産総額は1,500億円を超え、十分な資産規模があります。
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有力な投資先
かつて日本の投資信託で国際分散投資をしようとすれば、日本を除く先進国株価指数に連動する外国株(先進国株)インデックス型投資信託がほとんどでした。多くの企業型確定拠出年金(DC)は今でも先進国株インデックス型投資信託しか事実上選択肢がない状態が続いています。楽天全世界株は1本で世界中の株式を時価総額通りに投資ができるまさに画期的な商品です。楽天全世界株が成功したからこそ、後にeMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)やSBI・V・全世界株式インデックス・ファンド(SBIVT)が誕生したといえるかもしれません。楽天全世界株はつみたてNISAやiDeCo、2024年以降の新NISA、課税口座いずれでも主軸の投資先とうる有力な候補となる投資信託の1本です。
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