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NISAドキュメント

NISA恒久化イメージ 株式投資の心構え
NISAの抜本的拡充・恒久化イメージ(金融庁資料より引用)
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 こんにちは、日経新聞編集委員で「日経の良心」として、業界や会社に臆せず自らの信念に基づいて良質な記事やコラムを多数執筆されている田村正之氏による少額投資非課税制度(NISA)のドキュメント「『異形』の制度、つみたてNISA物語 逆風越えゲリラ戦」が日経電子版で公開されました。旧一般NISAが金融機関の手数料稼ぎのツールとして使われていた点を憂(う)いた金融庁が「長期・分散・積み立て・低コスト」を具現化した旧つみたてNISAを2018年に導入するまでのドキュメントや、2022年5月に岸田文雄首相(当時)が突然NISAの非課税期間恒久化構想を英国で打ち出したものの、実は金融庁は2017年当時から水面下で非課税期間恒久化実現に向けて数人が極秘に検討、実務上の準備を進めていた秘話が明かされています。非課税期間無期限で生涯及び年間投資上限枠を大幅に拡充した現行のNISA導入が2022年秋までの短期間で事実上決まり、2024年1月に事実、誕生しました。NISAが国民の資産形成に寄り添った形で発展してきたのは、元金融庁長官の森信親氏をはじめとする金融庁職員、長期間良質な情報を発信し続けてきた有名投信ブロガー、田村氏のような心ある金融専門家が金融業界や御用メディア、御用金融専門家及びインフルエンサーの圧力に屈することなく、手を取り合い、時には激論を交わし続けた賜物だと思います。心より感謝し、NISAをリスク許容度の範囲内で活用していきたいと思います。

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山崎元氏の偉大な功績

「異形」の制度、つみたてNISA物語 逆風越えゲリラ戦 - 日本経済新聞
2年目に入った新しい少額投資非課税制度(NISA)。2024年9月末で成人の4人に1人が口座を持つ。2つの投資枠のうち制度の基軸ともいえる「つみたて投資枠」は、金融庁が商品を厳しく絞り込むという、世界に例のない「異形の制度」だ。なぜこんな仕...

 詳しいNISAドキュメントに関しては日経電子版の該当記事(有料会員限定記事)をご覧ください。日経電子版無料会員ならば月1本、日経新聞を定期購読して日経電子版と紐づければ月10本まで読むことができます。無料購読権利を使うだけの価値が大いにあるドキュメントだと思います。NISAの発展を振り返るのに絶対に欠かせないのは2024年1月1日に死去した経済評論家山崎元氏の功績だと思います。金融機関に一切の忖度(そんたく)なく、時にはユーモアを交えながら正論を説き続けきた姿は今でも忘れられません。がんで闘病中にも関わらず、亡くなる直前まで新聞、雑誌、映像と様々な媒体を通じて現行NISAの有効な活用法やリスク資産運用の基本的な考え方を精力的に発信し続けました。多くの個人投資家から支持を集めてきました。田村氏のドキュメントでも山崎氏がネットやメディアで旧つみたてNISAへのおかしな批判が出ると論理的にすぐに反論をしたり、現行NISAの制度設計に関しても金融庁に的確な助言をしたりしていた点を金融庁幹部の証言を元に紹介しています。山崎氏が亡くなる半月前に田村氏とオンラインで会って言葉を交わした様子も紹介しています。なお、田村氏は「業界最低水準のコストを将来にわたり目指し続ける」を掲げる低コストインデックスファンドシリーズ「eMAXIS Slim」が個人投資家との対話を続けながら支持を広げてきた点にも言及しています。現在、シリーズのスリムS&P500が国内投資信託純資産総額で首位、オルカンが2位に付けています。いずれも純資産総額が5兆円を大きく超え、3位以下を大きく引き離しています。

金融機関の現場にも辛口ながら優しい目線

投信のプロ
投信のプロによるお勧めファンド。山崎元氏がシンプルかつストレートな意見でブレがない(週刊東洋経済より引用)

 私自身、山崎氏と直接の面識はないです。山崎氏と言葉を交わしたことがある金融機関関係者の知人から話を聞いたことがありますが、山崎氏は金融機関の現場にも辛口ながらも優しい目線を持ち続けていたといいます。知人は所属する金融機関側と自らの職業的良心の間で板挟みに苦しみながらも、それでも自社が扱う金融商品のうち可能な限り低コストで顧客のリスク許容度に近いと思われる商品を紹介していました。上司や組織の圧力は察するに余りあるぐらいと推察されますが、それでも顧客に寄り添い続けました。ある時、山崎氏の講演会に出席しました。講演会後の懇親会で言葉を交わす機会があった時に、心に秘めていた悩みを打ち明けました。「自分のできる範囲で続ければいい」と優しい目で言ってきた山崎氏の言葉にどれだけ救われたかと述懐していました。このエピソードにも、山崎氏の温かい人柄があふれていると感じずにはいられませんでした。旧つみたてNISAや現行NISAには山崎氏の魂が込もっていると思います。

 

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