こんにちは、日本国内でインデックス投資をしていく上で最も分かりやすく、最も基本に忠実な最良の教科書といえる「全面改訂 第3版ほったらかし投資術」(朝日新聞出版)の著者2人が、新少額投資非課税制度(新NISA)を活用する上での考え方「NISAの賢い利用法4原則」を示しました。12月8日から「全面改訂 第3版ほったらかし投資術」に折込ガイドを封入しています。折込ガイドは既に書籍を購入済みの人をはじめ、誰でも朝日新聞出版のWEBサイトからダウンロードできます。早速、私もダウンロードしました。著者の山崎元氏、水瀬ケンイチ氏、朝日新聞出版の皆様に(私から)感謝の声が止まりません。「4原則」は新NISAの活用法として一切の虚飾を排した極めてシンプルかつ正論、王道と言える内容です。全面的に同意します。
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大きく、早く、長く、シンプルに
朝日新聞出版の該当リンク
山崎氏と水瀬氏は折込ガイドで、新NISAの賢い利用法4原則に①大きく使う②早く使う③長く使う④シンプルに使うーを挙げています。詳しい内容は折込ガイドをダウンロードするか「全面改訂 第3版ほったらかし投資術」を購入しご覧ください。①は同じ投資額ならば、なるべく大きな金額を新NISA口座の中に置く方が有利と述べています。②は原則として、新NISA口座に投資資金を早く集めた方がいいとしています。補足すると、リスク許容度の範囲内でリスク資産を運用することが大前提です。早く新NISA口座の生涯非課税投資枠を埋めることに気持ちを奪われリスク許容度や余剰資金をはるかに上回るペースで投資をし、株価下落や暴落で投資が続けられなくなったら本末転倒極まりないです。新NISAの生涯投資枠は成長投資枠しか使わないとか意味の分からないことを言わなければ、みんな等しく1,800万円の枠があります。決して焦る必要はありません。③は投資対象を売買せずじっと保有する長期投資が有利と語ります。投資枠の管理は売買価格(簿価)ベースで、投資の途中で売買すると簿価が上がって枠を有効利用できなくなりやすいので注意が必要と指摘しています。④は全世界株式のインデックスファンドで、信託報酬が安く、純資産総額が大きくて運用が安定している商品への投資がいいと強調しています。この文章で人によっては「アレ」かと想像がつくと思いますが(笑)、つみたて枠も成長投資枠も具体的な商品例を挙げた上でこの1本で投資するのがいいと明かしています。さらに、具体的な商品例を選んだ理由や考え方を示しています。4原則とともに短くシンプルにまとめられていますが、必読の内容だと思います。山崎氏、水瀬氏は「読者が最小の手間と良好な精神衛生の下に合理的な資産運用を行って、良い人生を送っていただくことにある。読者のポートフォリオと人生のご多幸を祈っている」と折込ガイドを締めくくっています。
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成長投資枠を悪用した「戦略」(笑)に要注意
山崎氏や水瀬氏のように自らの良心に基づき、最もシンプルかつ基本に忠実で王道の新NISA活用法を示している人もいる一方、理解に苦しむ「成長投資枠戦略」(笑)を展開している人もいるので注意が必要です。銀行や対面型証券会社の営業担当者の多くやこれらに紐づいたファイナンシャルプランナー(FP)や金融系インフルエンサーの言説に見られます。手口例としては「つみたて枠はインデックスファンド、成長投資枠はアクティブファンド(個別株、高配当株式、テーマ型投資信託)」「資産形成期はつみたて枠のインデックスファンドで運用し、老後の取り崩し期にはつみたて枠のインデックスファンドを売却して成長投資枠や特定口座に移し替えて高配当株式やETFに投資しじぶん年金づくり」などがあります。前者はいわゆる「コア・サテライト」といった類の話です。サテライト投資のほとんどはコアに運用成績が勝てず、高い運用コストが発生します。大多数がコアに勝てないからサテライトなわけで、敢えてサテライト運用を採用する必要はないと思います。後者はさらに理解に苦しむ考え方です。まず、わざわざ新NISAの生涯投資上限額を1,800万円から1,200万円まで3分の1も減らしてしまう「マゾ」としか思えない手法(つみたて枠だけでも生涯投資上限1,800万円である一方、成長投資枠のみは1,200万円に減額)を取る意味が分かりません。老後の取り崩し期に投資先のバランスを高配当株式といった一定の資産クラスに偏らせる必要は全くありません。「老後は手が震えるからうまく端末を操作できずインデックスファンドは売却しにくい」という噴飯ものの屁理屈を述べている例もあるようですが、高配当株式の方が銘柄選定、決算確認だけを挙げても、端末を使った売却操作とは比較にならない手間暇がかかり、心身の負担は大きいです。仮に手が震えて端末操作ができないという不安が強いならば、ネット証券会社の自動売却サービスなどを使えば済む話です。
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