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GPIF、累積収益額108兆円超

GPIF 株式投資の心構え
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 こんにちは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の2022年度の運用状況が公開され、収益率は1.50%(複合ベンチマーク比マイナス0.06%)で収益額は2兆9,536億円でした。2001年度の自主運用開始以降の22年間の年平均収益率は3.59%で、累積収益額は108兆3,824億円にも上ります。なお、運用資産は200兆1,328億円です。2022年度の収益率は複合ベンチマークに沿った運用をしていると評価できると思います。自主運用開始以降の年平均収益率も長期的な運用目標を上回っています。運用方針と資産配分を守った上で長期分散投資を続け、着実な成果を出していると思います。

 

 

2022年度の運用状況|年金積立金管理運用独立行政法人
年金積立金管理運用独立行政法人のWebサイトです。GPIFの2022年度の運用状況を掲載しています。
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長期、分散、低コストを徹底

GPIF
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 GPIFによると、年平均収益率3.59%は過去22年間で名目運用利回り3.60%から名目賃金上昇率0.01%を差し引いた数値です。累積の配当、利子などによるインカムゲインは47兆527億円で、累積収益額に対し40%を超えています。複利効果を得るためにインカムゲインを再投資しています。2022年度は記録的なインフレを背景に欧米の中央銀行が急激な利上げを実施し、外国債券の利回りが上昇(債券価格は下落)しました。日本が政策金利を据え置いたため国内外の金利差が拡大して円安ドル高や円安ユーロ高が進行し、外貨建て資産の評価額が上昇するとともに輸出関連企業が主力の国内株式は上昇しました。GPIFが負担している管理運用委託手数料は302億円で運用資産全体に対し年0.02%です。世界最安水準とされる米国の低コスト上場投資信託(ETF)のバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)の運用管理費(信託報酬)が年0.03%ですので、VTIよりも安いコストで運用しています。長期、分散、低コストを徹底して実現しているGPIFの運用の考え方は長期投資のお手本となり、個人投資家にとっても多くの学びを得られると思います。

 

個人投資家はオルカンと変動10でOK

オルカン表紙
個人向け国債変動10年

 GPIFは適切なリスクで長期分散投資をしていく基本的な運用方針に加え、日本の巨大機関投資家として重大な役割も担っているとみられます。そうした事情から株式のうち50%を日本株に割いているとされていますが、日本の巨大機関投資家でも何でもない個人投資家が日本株中心の配分をまねる必要は全くないと考えます。株式は時価総額加重平均型の低コスト全世界株インデックスファンド(端的に言えばeMAXIS Slim 全世界株式<オルカン>)、債券は個人向け国債変動10年(変動10)でいいと思います。シンプルで分かりやすい形で、長期、分散、低コスト投資を実現できます。

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