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「リタイアしたら高配当株」は罠

株式投資の心構え
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 こんにちは、「退職したり、早期リタイアしたり、経済的独立(FIRE)したりしたら高配当株でインカム」と呼び掛ける一部のインフルエンサーを交流サイト(SNS)や書籍で見かけます。極端なものになると「新NISAの成長投資枠で高配当株投資」「毎月分配型のデリバティブ取引ETFでほったらかし投資」なんていう意見さえあります。筆者はリタイア後に高配当株投資をするのは落とし穴がいっぱいだと思います。自分の良心に誓って、他人に絶対にお勧めできる手法ではありません。

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トータルリターンで考えるのが基本

 確かに高配当株式は比較的割安銘柄が多いとされ、個別株式の中では変動幅は小さい傾向があるとされています。筆者個人は全く理解できませんが、株式を取り崩さず配当金を得られるのは人によっては安心感があるのかもしれません。高配当株の投資信託や上場投資信託(ETF)ならば銘柄が分散されており、個別株のような決算分析が不要です。しかし、高配当株投資信託やETFでさえも、市場の一部分にだけ焦点を当てており、一定程度偏ります。しかも、個別株ならば個別リスクも加わり、銘柄に関わる重要ニュースや年4回の決算確認は必須です。個別株分析が好きな人以外は負担は大きいです。そもそも、金融資産のリターンは値上がり(キャピタル)と配当金・分配金(インカム)を合わせたトータルリターンで考えるべきです。インカムばかりをことさらにありがたがるのは極めて不合理な考え方です。個別銘柄でも、ETFでも、投資信託でも、配当金や分配金を払い出されたら、払い出された分株価や取引値、基準価額が当たり前ですが下がります。配当や分配金は天から降ってわいて来るものではありません。

 

 

毎月分配型投信押し売りの危険

 さらに、高配当株式や投資信託、ETFをありがたがる考え方は別な危険も潜んでいます。銀行や対面型証券会社の営業担当者に「老後には運用しながら取り崩さずに毎月配当を得ましょう」なんて言って、毎月分配型投資信託を売りつけられる危険性が高まります。毎月分配型投資信託は手数料が極めて高い傾向にあり、複利運用の原則に反し元本から分配金を強引に払い出す特別分配金が横行しています。最低最悪の劣悪金融商品であり、老後だろうが、どんな時でも投資する価値は一切ありません。多くの人は低コストの時価総額加重平均型の全世界株インデックスファンドのような基本的な商品に資産形成期も、老後も変わらずに投資するのがいいと思います。なお、分配金を出さずにファンド内で再投資している無分配型の商品が大前提です。老後は毎月定率で取り崩すか必要な時に必要分を取り崩せば、それでいいと思います。もちろん、低コストの時価総額加重平均型の全世界株インデックスETFでもいいです。基本的な株価指数に連動する低コストETFならば、諸経費を控除した配当・利子のみを原資とした健全な形で分配金を得られます。ETFで一つ補足ですが、最近は東証でも金融派生商品(デリバティブ)取引を駆使して無理やり分配金をひねり出すタイプが出てきています。この手のETFには関わらない方がいいと思います。

 

そういえば…

2023カープ応援企画④

 そういえば、先週の広島カープは2勝4敗でした。よって2,000円をeMAXIS Slim 米国株式に投資します。今週も1,000~2,000円が確定しています。何とか踏ん張れればと思いますが…。

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