こんにちは、上場投資信託(ETF)を除く国内公募追加型株式投資信託で純資産総額日本一のeMAXIS Slim 米国株式(スリム米国株式)の運用管理費(信託報酬)が4月25日、年0.0968%以内から年0.09372%以内に引き下げられます。運用会社の三菱UFJ国際投信(三菱AM)が発表しました。eMAXIS Slimシリーズは業界最低水準の運用コストを目指すと掲げており、今回の引き下げは「他社類似ファンドを基に決定」(三菱AM)としています。具体的に言えば、3月30日に「たわらノーロードS&P500(たわらS&P500)」※が新規設定されるのに対抗したとみられます。正直言えば極めて誤差レベルの引き下げですが、少しでも信託報酬を引き下げようとする姿勢を評価したいと思います。
※たわらS&P500に関しては後日別途取り上げます。
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たわらS&P500に対抗
スリム米国の詳しい信託報酬は【表】の通りです。15日現在の純資産総額は1兆8,058億円で2兆円を目前としています。同じS&P500指数に連動する主な低コストインデックス型投資信託にSBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBIVOO)があり、純資産総額7,908億円、信託報酬年0.0938%です。スリム米国株式はSBIVOOが運用開始後の2019年11月に対抗した引き下げを実施し、信託報酬年0.0968%としていました。4月25日以降の信託報酬年0.09372%以内はSBIVOOの信託報酬をごくごくわずかながら下回ります。一方、EDINETによると、3月30日に設定される「たわらS&P500」の信託報酬は年0.09372%です。スリム米国株式は設定前に先手を打って同率以内の信託報酬として対抗してきました。なお、ファンドの純資産総額に応じた信託報酬引き下げ率は小さくなっているため、三菱AMの信託報酬からの収入(売上高)は微減であるものの、誤差レベルでほとんど変わらないです。とはいえ、「業界最低水準の運用コストを目指し続ける」とする方針に偽りなく、ほぼ引き下げ限界レベルに達していた信託報酬をさらに引き下げた姿勢に拍手を送ります。
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