こんにちは、モーニングスター社が毎月集計している大手インターネット証券会社3社の投資信託積み立て契約件数ランキング2022年10月版が公表されました。トップ10のうち9本が積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象のインデックス型投資信託でした。つみたてNISA対象のインデックス型投資信託9本のうち8本が時価総額加重平均型の全世界株価指数、全米株価指数、S&P500指数、先進国株価指数に連動している低コスト投資信託で、長期の資産形成に適した商品揃いです。つみたてNISA対象外では2本が入りました。このうち、10月28日に設定された米国のS&P500配当貴族指数に連動する低コストスマートベータ投資信託「Tracers S&P500配当貴族インデックス」(日興配当貴族)が早くも10位に入りました。新規設定直後にトップ10入りするのはいかに注目を集めているかがうかがえます。
ランキングの決定方法
ランキングは、定期的に月次投資信託積み立て契約件数トップ10を公表している楽天証券、SBI証券、マネックス証券の公開情報を元にモーニングスター社が集計しています。各社ランキングの1位に10点、2位9点、3位8点…、10位1点とし、3社のランキング10位までのファンドの点数を出したているとのことです。満点で30点となります。いずれも、低コストインデックス型投資信託を多数扱っており、メーンで扱う証券会社に適切です。
楽天証券のリンク
SBI証券のリンク
トップ2は盤石
積み立て契約件数トップ10は【表】の通りです。1位はeMAXIS Slim 米国株式で28ポイント(1社平均9.33ポイント)、2位はeMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)で26ポイント(1社平均8.67ポイント)と盤石のワンツーが続いています。3位はSBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBIVOO)が食い込み、18ポイント(1社平均9ポイント)でした。以下8位まではランキング常連の低コストインデックス型投資信託が続きます。
日興配当貴族に熱視線
10位に入った日興配当貴族はS&P500配当貴族指数に連動します。S&P500配当貴族指数はS&P500指数構成銘柄のうち①25年以上連続増配②時価総額30億ドル以上③流動性が高いーなどを満たした銘柄で構成されています。2022年7月現在で64銘柄が対象となっています。維持管理費(信託報酬)が年0.1155%で、従来からあるS&P500配当貴族指数連動投資信託の信託報酬の相場年0.55%に比べて極めて低いです。スマートベータ指数連動系の投資信託全体で見ても、低コストで知られたSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(SBIVYM)、楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(楽天VYM)よりも信託報酬が安いです。それどころか、低コストインデックス型投資信託と比較しても遜色ないレベルです。確かに個人的に面白い投資信託だと思います。しかし、株式投資の本道は時価総額加重平均型で低コストの全世界株、全米株、S&P500、先進国株のインデックス型投資信託に投資することです。つみたてNISA対象から低コストかつ純資産総額が大きい商品を選ぶのがいいと思います。さらに、その中でも全世界株が基本かつ王道であると申し添えます。もう一つのインド株のアクティブ型投資信託は信託報酬の面でもファンドの中身も関心はありません。
「敗者のゲーム」「ウォール街のランダム・ウォーカー」「インデックス投資は勝者のゲーム」インデックス投資の世界的名著といえる3冊です。手元に置いて何度も、何度も、何度も読み返したいです。筆者も常に読めるよう、いずれの本ともに手元に置いています。
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