こんにちは、日本時間13日夜の外国為替市場で円は対米ドルで下落し一時1ドル147円台後半を付けました。1990年8月以来32年ぶりの円安ドル高水準です。複数の通信社や新聞、テレビが速報を打ち、報道しました。1990年はまだソ連が存在し、東欧が共産圏だった頃です。日本ではテレビドラマ東京ラブストーリーがはやって…と書こうとしたら、半年後(1991年初頭)の話でした(笑)。1991年はバブルが崩壊した年です。脱線した話を戻すと報道では、同日に発表された9月の米消費者物価指数(CPI)の伸び率が市場予想を上回って米連邦準備理事会(FRB)が大幅利上げを継続するとの見方が広がって、日米金利差拡大を背景とした円売りドル買いが進んだとされています。米CPI発表を受け、S&P500指数は取引開始直後に前日比大幅安となる場面があったものの、上昇に転じ前日比2.59%高で引けました。日々の為替や株価を気にしても仕方ありません。投資方針と資産配分を守り、積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象で低コストの全世界株インデックス型投資信託、個人向け国債変動10年などに淡々と毎月積み立て(一括)投資を続けていくだけです。
日経電子版の該当記事です。(該当記事は無料記事です)
楽天証券は、つみたてNISA対象で低コストの全世界株、全米株、S&P500、先進国株のインデックス型投資信託を多数揃えています。つみたてNISAやiDeCoを開設するのに最も適した証券口座の一つです。個人向け国債も手軽に購入できます。外貨建てMMFも米ドルなどで投資可能です。スマホ版もパソコン版も非常に見やすい画面です。
「円安ビジネス」に注意
- 外貨預金
今年に入りドル円は32円(28%)円安ドル高となっています。円安にかこつけた外貨預金や外貨建て貯蓄保険などの「円安ビジネス」が目につくようになっています。各金融機関は商機とばかりに営業攻勢を強めています。外貨預金は円預金よりも見た目の金利が高いですが、日本の投資家に支払われる利子は金融機関にしっかりと中抜きされています。店舗型金融機関を中心に為替手数料が高いです。税金面でも為替差益が譲渡所得として計算される外貨建てMMFや外国株式とは違い、雑所得として課税されます。金融機関が破綻時に1,000万円とその利子・利息を保護する預金保護制度の対象外です。なお、前出の外貨建てMMFや外国株式は分別管理が義務付けられ、金融機関破綻時にも分別管理が守られれば資産は保全されます。さらに、証券会社で購入した場合、投資者保護基金の対象となるため証券会社が破綻しかつ分別管理義務を怠っていた場合でも1,000万円までが補償されます。ただし、株式を無担保貸株していた場合は分別管理義務や投資者保護基金の対象から外れます。
- 外貨建て貯蓄保険
外貨建て貯蓄保険は、高手数料の外貨建て投資信託に薄い保険を組み合わせた金融商品です。公開されていませんが、手数料は数%から10%とされています。ボッタクリアクティブ型投資信託がましに見えるぐらい手数料が高いです。全国の消費生活センターに外貨建て保険に関する苦情が相次いでいます。保険ですので早期解約のペナルティーがきついです。確かに10年前、20年前には「お宝米ドル建て貯蓄保険」もありました。筆者の知人に「お宝米ドル建て貯蓄保険」を保有している人もいます。しかし、今はそんな「お宝」は全くないと考えていいです。知人も「今の外貨建て貯蓄型保険は絶対買わない」としています。そもそも、保険は「可能性は低いが発生したら被害が甚大」なことに備えるために入るものです。自動車保険や火災保険、一馬力で小さい子どもがいる世帯の掛け捨て生命保険などが該当します。保険と貯蓄は分けて考えるのが基本です。
少し前の日付ですが東京新聞のインターネット記事で、外貨預金や外貨建て貯蓄型保険の問題点を記しています。前回のブログで東京新聞の別な記事に反論しましたが、今回紹介する記事はおおむね参考になると思います。ただ、外貨建て貯蓄保険(東京新聞の記事中では外貨建て保険と表記)のくだりで、保障が必要なら加入を検討してもいいとする考えには断固反対です。保険目的でも、投資目的でも加入するのは不向きです。
東京新聞の記事に反論した当ブログの記事です
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