こんにちは、26日の米国株式市場は、前日終値比でほぼ全面安の展開となりました。主要500社で構成するS&P500指数が3.36%安、ハイテク銘柄によるNASDAQ100指数は4.10%安、代表的な30社平均のダウ平均は3.03%安でした。新聞や通信社は「ダウ1,000ドル安」と繰り返し報道していました。報道によると、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長がジャクソンホール会議でインフレ抑制に向けて利上げ継続を示唆し、景気悪化に警戒感が出たためとされています。
驚く下落幅でも何でもない
報道によると、パウエル議長は26日のジャクソンホール会議での講演で、成長鈍化などの痛みが伴ったとしても、インフレが抑制されるため当面金融引き締めが必要という見解を述べました。S&P500、NASDAQ100、ダウ平均の主要3指数ともに、取引時間中は右肩下がりで推移しました。NASDAQ100指数は1日としては6月16日以来の大幅下落となりました。しかし、1日で3~4%程度下がることは、株式市場ではたびたび当たり前のように起きます。ごく普通の出来事の一つであり、驚く下落幅でも何でもないです。
買い持ちを続けることが大切
株価が急激に下落すると暴落の始まりと判断するなどして、保有している株式を全売却して下がりきってから買い戻そうとする人もいましたが、多くは買い戻すタイミングを失い株式市場に戻ってくることができませんでした。長期の株価の成長の恩恵にもあずかれませんでした。タイミングを図る売買は個人投資家よりも圧倒的な情報量を持っている機関投資家でもなかなかうまくいきません。加えて株価の短期間での急激な上昇はいつ来るかは分かりませんが、大きな下落の直後に来やすいといった傾向はあります。そしてこの短期間かつ急激な上昇は想像以上に長期的なリターンの大きな部分を占めます。米国の資産運用会社でらつ腕をふるったチャールズ・エリス氏の名著「敗者のゲーム」によると、1980年から2008年の間、最も上昇したベスト10日(期間全体の0.25%未満)を逃すだけで、リターン平均が年11.1%から年8.6%と2割以上も下がります。ベスト30日(期間全体の0.5%)を逃すとリターンは年5.5%に半減してしまいます。28年のうちの30日の上昇を逃しただけです。いかにタイミングを図る売買が難しく、買い持ちを続けたほうが有利かが示されています。投資方針と資産配分を守って全世界株などの低コストインデックス型投資信託を淡々と保有し続けたいです。
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