こんにちは、でんです。日経マネーのオンライン調査に対し、個人投資家のうち6割が積み立て投資を実施していると回答しました。さらに、積み立て投資をしている人の方が、積み立て投資をしていない人に比べて勝率が高いという結果でした。日経電子版で結果が公開されました。積み立て投資が普及しているとする日経電子版の見解に対し、おおむね同意します。積み立て投資は給与所得者にとって、相性がよく心理的に続けやすい投資法です。筆者も実践しています。ただし、積み立ての勝率が一括投資よりも高いという結果には注釈が必要だと感じました。
1万3,000人超が回答
調査は日経マネーが毎年実施している個人投資家調査です。日経電子版によると、今年は4月15日から5月8日にオンラインで実施し、1万3,572人が回答しました。「毎月、リスク資産への積み立て投資を行っているか」の質問に対し、57.7%が積み立て投資をしていると回答しました。していない人の割合42.3%を約15ポイント上回りました。
積み立て勢の勝率が高いが…
投資歴3年以上の7,573人に絞って元本を増やした人を調べると、積み立て投資をしている人は82%に上るのに対し、積み立て投資をしていない人は68%にとどまりました。しかし、この結果をもって積み立て投資一択だと判断するのは早計だと思います。調査時期の2年前には新型コロナショックの影響で高値から30%超下落し、今年は高値から20%下落しています。ここ数年は総じて好調であった一方で20~30%の下落時期がそこそこありました。積み立て投資の方が結果の出しやすい相場だったとも言えます。
続けることこそが大切
確かに積み立て投資は給与所得者に向いた投資法で、下落時にも投資を止めないで継続しやすい万人向けの投資法です。積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)や個人型確定拠出年金(iDeCo)とも相性がいいです。しかし、積み立て投資、一括投資に優劣はありません。理論的には売買タイミングは分かりません。しかも、全世界株など主要株価指数は長期になればなるほど年平均リターンがプラス数%から十数%の範囲で収まる傾向にあります。だから、すぐに自分のリスク耐性に合った資産バランスにできる一括投資の方が、リターンが大きくなる可能性が高まります。ただ、一括投資は人によっては積み立て投資よりも暴落時に続けにくいかもしれません。積み立て投資にせよ、一括投資にせよ、何よりも続けることが大切です。相場の上下で投資をやめてはいけません。
日々の株価を気にしない知恵
日経電子版の該当記事(該当記事は無料記事です)
このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございます。日経電子版の該当記事ではつみたてNISAの利用割合、収入における積立額の割合、個人投資家の京都の自転車乗り氏の体験記事が紹介されています。体験記事で印象に残ったのは「証券会社のログインページをブラウザーのブックマークから外し、メールの通知をオフにした。積み立ての設定額はそのままに、淡々と投資を続けた」です。日々の株価の値動きを気にしないようにする知恵が詰まっており、大いに参考になると思います。コロナショック後の急上昇相場を逃さずにしっかりと運用益が出ているようです。参考にした図書も山崎元氏、水瀬ケンイチ氏の「ほったらかし投資術」などと日本人のインデックス投資の教科書ともいえる良書です。
「全面改訂第3版ほったらかし投資術」(山崎元、水瀬ケンイチ著)
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