こんにちは、でんです。個人投資家が証券会社の宣伝やうたい文句に惑わされず、自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投票で選ぶ「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021(FoY)」でランキング入りした投資信託や上場投資信託(ETF)を不定期連載で紹介しています。第14回目はeMAXIS Slim バランス(Slim8資産)です。先進国、新興国、日本の各株式、各債券、先進国、日本の各不動産投資信託(REIT)に均等配分で投資をしており、人気を集めています。
8資産に均等配分
Slim8資産は先進国株、新興国株、日本株、先進国債券、新興国債券、国内債券、先進国REIT、新興国REITに12.5%ずつ均等に投資しています。積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象です。売買手数料無料で、維持管理費(信託報酬)年0.154%と極めて低コストです。設定以来分配金を出しておらず、配当課税を繰り延べる形で効率的な配当再投資による複利運用ができます。1本で複数の異なる資産に投資ができます。ちなみに、マネックス証券とSBI証券、松井証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)でも扱っています。
実はバランスが…
Slim8資産は各資産に均等投資をしており、一見バランスが良さそうに見えます。実は時価総額比で見ると、バランスがいいとは決して言えません。まず、株式や債券に比べ、著しく市場規模が小さいREITに25%も配分を割いてしまっています。株式部分では、株式の時価総額80%超を占める先進国株に33%しか投資をしていないのに対し、合わせても時価総額の20%に満たない新興国株と日本株に66.7%も偏って投資をしています。特に時価総額の数%にすぎない日本株に33%も割くのは著しくバランスに欠いていると言えます。債券部分で見ても、国内債券はともかく、新興国債券に33%は配分し過ぎです。加えて、債券やREITを含む投資信託は原則、特定口座などの課税口座での運用が基本です。長期になればなるほど株式のリターンが一番高いからです。つみたてNISAやiDeCoは株式100%で運用するのが得策です。ただし、運用終了まで残り数年を切ったiDeCoに限っては、一定程度バランスファンドを保有するのもありだとも思います。このブログに来ていただき、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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