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持株会奨励金が「高利回り」だとしても…

株式投資の心構え
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 こんにちは、でんです。筆者は基本的にいかなる場合でも従業員が勤務先の株式や債券に投資をするのは絶対に避けるべきだと考えています。たとえ、従業員持株会の奨励金が拠出金の10%を超える「高利回り」だとしても答えは変わりません。リスク分散の観点から奨励金に飛びついて従業員持株会に入るのは全く持って得策とは思いません。

※あくまで一般従業員の場合です。上場企業の取締役ら経営陣は経営にしっかりと責任を持つと株主に示す観点から、経営する自社の株式を絶対に保有すべきと考えています。私は社長や経営に関わる取締役が自社の株式を保有していない無責任企業に投資する気は全く起きません。

※文中の「高利回り」は拠出金に対する奨励金の割合を指します。通常の預貯金の利子・利息等の利回りと異なり、奨励金をもらえるのは通常、拠出金を出した1回限りです。従業員持株会で運用期間が長期になればなるほど利回りは低下していく性質があります。文中では敢えて従業員持株会にとって有利な表現で記しています。

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奨励金に飛びつかない

 東証の調査によると、2019年時点で従業員持株会加入者に支給される奨励金は96.8%の企業で導入されています。奨励金導入企業の92%は拠出金に対して4%以上の奨励金を出しています。45.8%の企業の奨励金率は10%を超える「高利回り」です。一見魅力そうです。飛びつきたくなるのも無理はないかもしれません。しかし、従業員持株会で投資する先の銘柄を冷静に思い出してください。勤務先の株式です。いくら「高利回り」の奨励金がもらえるからといって、従業員持株会に入り勤務先の株式を買うのは日々の収入の面でも、金融資産の面でも勤務先に非常に依存することになります。言い換えれば勤務先への偏った危険な集中投資です。勤務先の経営が悪化し、上場廃止になればこつこつ蓄えてきた勤務先の株式が無価値になってしまう恐れがあります。

iDeCoやつみたてNISAを最優先すべき

iDeCoイラスト
NISA

 私自身はたとえ奨励金が「高利回り」だとしても、従業員持株会に加入する気は全く起きません。個人型確定拠出年金(iDeCo)や積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)で低コストの全世界株や全米株、S&P500、先進国株のインデックスファンドに投資をします。いずれも数百~数千銘柄に幅広く分散されており、勤務先の株式では絶対に得られないレベルでリスクが分散されてます。勤務先の株式で起こり得る無価値になる危険性も人類が滅亡または「北斗の拳」の世界にでもならない限りあり得ません。しかも、iDeCoならば掛金が全額所得控除になります。iDeCo、つみたてNISAともに運用益が非課税です。「高利回り」奨励金よりもはるかに大きいメリットだらけです。

 念のため申し上げますが、職務上知り得た広く公開されていない情報を元に個別株式を売買する行為はインサイダー取引という犯罪です。職種や会社での立場によっては特定の株式の取引ができない場合もあります。このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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