こんにちは、でんです。29日の米国株式市場は、ほぼ全面安の展開となり主要3指数は大幅反落となりました。主要500社で構成されるS&P500指数は前日比3.63%安です。年初来でも13.86%安となり年初来安値を大幅更新しました。ハイテク銘柄が揃うNASDAQ100指数は前日比4.47%安と大きく売り込まれました。年初来では22.10%安です。月間の下げ幅が13%を超え、リーマン・ショック以来の下げ幅です。ダウ平均は2.77%安で、一時前日比の下げ幅が1,000ドルを超えました。株式市場の投資家の心理が不安定になっています。しかし、株価変動に惑わされるのは全くもって得策ではありません。資産配分を守り、全世界株などの低コストインデックスファンドに淡々と投資を続けていきたいです。
※今回は米国株大幅反落を受け、緊急で記事を執筆し差し替えました。更新予定時刻に遅れたことをお詫び申し上げます。
不安定な投資家心理に付き合わない
報道などによると、投資家心理が不安定になっている要因として、米10年債利回り(長期金利)の利上げ加速と中国の景気後退への懸念が指摘されています。特に利上げに弱いハイテク銘柄ほど大きく下落しています。アマゾンは前日比で14%超下落しています。今後も不安定な市場が続くのか、暴落につながるのか、落ち着きを取り戻すのか、反転し上昇するのかは分かりません。しかし、不安定な投資家心理に全世界株や全米株、S&P500、先進国株の低コストインデックスファンドに長期投資をしている投資家が付き合う必要は全くありません。プロの機関投資家でもタイミングを読むのは困難です。
わずか0.2%を逃すだけで…
タイミングを図ろうとする投資行動はとてつもない落とし穴があります。米国公認証券アナリスト協会長やハーバードビジネススクールで上級投資理論を教授していたチャールズ・エリス氏の最新版「敗者のゲーム」(原著第8版)によると、1980年から2016年までの36年間で株価上昇ベスト10日(期間全体の0.1%未満)を逃すだけで、年平均リターンは11.4%から9.2%に低下しています。さらに、ベスト30日を逃せば、年平均リターン6.4%と4割以上も低下してしまいます。36年間のうち、たった30日取りこぼすだけでです。率にすると期間全体のわずか0.2%です。そして、株価上昇ベスト日のほとんどは株価暴落直後の反発時期でした。タイミングを図ろうとした投資家の多くが上昇日を読み切れずに取り逃してしまった一方で、ペースを守って投資を続けていた人は例外なく上昇を享受できました。全額売却してしまった人は悲惨です。取り返しのつかないぐらいリターンが劣後する可能性があるばかりでなく、手痛い損失を抱えたまま二度と株式市場に戻れなくなる危険性さえあります。
「敗者のゲーム」(チャールズ・エリス著)
このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。全世界株や全米株、S&P500、先進国株は、まだまだ暴落水準ではありません。今回程度の下落はよくあることで、株式市場は何も異常はなく、まったくもって正常だと思います。
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