こんにちは、でんです。成人の年齢が20歳から18歳となる改正民法の施行が2022年4月に迫っています。4月以降は18歳が親権者の同意を得ることなく証券口座、普通預金口座、外貨預金口座の開設やクレジットカードの作成、保険の契約ができるようになります。一方で親の同意を得なかったことを理由に契約を取り消せる民法の規定は適用できなくなります。20歳以下だからといってお金の知識は無関係ではいられなくなります。
成人直後は要注意
8日付日経新聞朝刊によると、2022年4月以降に18歳でも親の同意なしで証券口座を開設し、投資信託などを買えるようにする対応を取るとしている大手証券会社が複数出ています。自動車保険も同意なしで加入できるようです。さすがにカードローンや住宅ローンには慎重な対応を取る方向とのことです。全国の消費生活相談窓口に寄せられる年齢別の相談件数は2020年度の場合、未成年の18~19歳が平均で4,820件であるのに対し、成人直後の20~24歳は平均7,741件と急増しています。個人的には18歳や19歳の改正民法に基づく成人者が金融機関の営業担当者の口車に乗せられ、法定金利ぎりぎりの高金利ローンや合法ボッタクリ金融商品、あるいは相場の利回りを大きく上回る詐欺商品をつかまされる事例の増加を懸念しています。
恐ろしい金利の複利効果
金利の複利効果は想像よりもはるかに大きいです。1年複利の場合、72を金利(年利)で割ればおよそ何年で元本が2倍になるかが分かります。例えば金利6%ならば、およそ12年で元本が2倍になります。クレジットカードのリボ払いの金利は15~20%とされます。金利15%は5年もたたずに元本が2倍になります。金利の複利効果を知っていれば絶対にリボ払いは組んではいけないと分かります。カードローンも高金利で、多くが15%程度とされています。借りるのは絶対に避けるべきなのは変わりません。もしこうした高金利の借金がある場合には、何においても一日も早く返済することです。長引かせれば長引くほど、雪だるま式に借金が膨らんでいきます。
味方になれば頼もしいが…
複利効果は味方につければ、これほど頼もしいものはありません。ただし、リボ払いような安定して高い年利の金融商品なんて存在しません。もしそうした安定的な高年利をうたう金融商品があれば詐欺です。株式投資ならば、例えば全世界株全体や米国株全体の年利は平均5~7%とされます。預貯金や借金のように一定の金利を得られる(あるいは払い続ける)わけではなく、1年間で元本がプラス数十%からマイナス数十%になるかもしれないリスクを背負った上で得られる年利です。金融の世界のリスクは危険性の意味ではなく、ブレ幅の大きさを指します。無リスク資産の預貯金ならば、日本の場合、金利0.001%が多いです。金利0.1%のインターネット預金は無リスク資産ではトップクラスの高さです。もし、無リスクで年利数%なんていう金融商品があったら詐欺を疑っていいです。今の預貯金の金利相場を考えれば、年利数%なんていう無リスク金融商品は存在し得ません。ちなみに、金利0.1%で元本が2倍になるのは720年程度かかります。金利0.001%ならば72,000年程度かかります。
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金利は敵に回すな
ここに記したのは最低限の金融知識と相場です。金利は絶対に敵に回してはいけないと繰り返し申し上げます。今後も18歳成人を意識し、機会を見て様々な記事を書いていきたいと思います。このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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