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ありがたいけど、株主優待制度に反対

ありがたいけど、株主優待制度に反対 株式投資の心構え
イメージはChatGPTで生成
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 個別株式投資家の中には株主優待を心待ちにし、投資を続けるモチベーションにしている人が少なくないように思えます。私の知り合いにも、気に入ったチェーン飲食店を運営する上場企業の株式を保有して得られる株主優待券をすごく楽しみにしている人もいます。ちまたでよく聞くディズニーランドに行きたいがばかりにオリエンタルランドの株式を保有し続けている人も実際に知り合いにいます。実は私も友人からある企業の商品・サービスが大幅割引となる株主優待券をプレゼントされました。ここ数年ずっとです。必ず使う商品・サービスなのでありがたいばかりです。この場を借りて心より再度御礼申し上げます。私が株主優待反対論者であるのを知っているのにも関わらず、それでも変わらずに株主優待券をプレゼント下さるなんて友人は心が広く、かつ懐が広いと改めて感じます。それでも、すみません。心にないことは言えません。株主優待は同じ株式を持っているのにも関わらず、株主を平等に扱かっていないという大きな問題点があります。事実、年金基金や企業・公務員年金の運用、日本株の投資信託保有者、外国人投資家は株主優待によって、影響は限定的かもしれませんが、確実に不平等な扱いを受けています。正直、日本を代表するトヨタが株主優待を始めたときは「トヨタだけは世界標準で、こんなことしないと思ったのに」とも感じてしまいました。個人投資家の株主を増やしたかったのは想像できますが…。

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不公平、不平等な制度

誰が得する?敢えて述べる、「アンチ株主優待」論 | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
※本記事は2018年8月22日に公開したものです。 株主優待の記事は、トウシルでとてもよく読まれる人気の記事で、定期的に配信しています。ただ、「株主優待が絶対的な正義ではない」ということを改めて、読者の方に知っていただきたいと思い、楽天証…

 株主優待が不公平かつ不平等極まりない制度であるのは識者も指摘しています。経済評論家山崎元氏は生前、楽天証券コラムサイト「トウシル」に寄せた記事で「株主優待が機関投資家にとって不都合で何らかのロスが生じる仕組み」と断じています。さらに、年金運用機関の業況報告書を紹介し、年金資産による投資を通じて保有する株式から生じる株主優待券は資産を管理する信託銀行でチケット買取店で換金してファンドに組み入れ、換金できない株主優待は福祉施設に寄付をするなどの処理をしている実態も明かしています。換金の際には手数料などが発生し、寄付の場合は運用の観点では明らかな無駄が発生しているとも付け加えています。個人で投資信託を持っていなくても、勤務先の確定給付企業年金(DB)の運用でもほとんどの場合日本株式を保有しているので、影響は受けています。公的年金を運用している「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)も運用資産の25%は日本株式です。株主優待の分だけ間違いなく割を食っています。

個人投資家は堂々と優待を受けていい

ありがたいけど、株主優待制度に反対
イメージはChatGPTで生成

 株主優待制度は株主を不平等・不公平に扱う制度であると断じざるをえませんが、否定はしません。山崎氏が述べている通り、小口の個人投資家が制度上優遇されている以上、優待のある個別株式に投資している個人投資家は堂々と株主優待を得て、使用していいと思います。投資したい企業の株式を保有する結果、その企業の製品やサービスを優待でもらえるならなお望ましいという優待投資家の気持ちも理解できます。株式投資のモチベーションにもつながっていると思います。一方、企業側から見れば株主優待を通じて自社製品やサービスの魅力をPRしつつ売上向上につなげ、安定株主を増やしていく側面もあると思います。ただ、株主優待でも、自社製品やサービスに関係ない金券やギフト券などを配るのはさすがに考え物だと思います。以前、ふるさと納税で当局に問題視され禁止行為となった高額アマゾンギフト券を某自治体が返礼品にしていたケースと同じとさえ感じます。いくら何でも自社製品やサービスに基づかない株主優待はさすがに禁じてもいいのではないでしょうか。

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