こんにちは、ウェルスアドバイザー(旧モーニングスター)が毎月集計している大手インターネット証券会社3社の投資信託積み立て契約件数ランキング2023年10月版が公表されました。公開しているトップ11のうち8本は積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象のインデックスファンドです。そのうち7本が、基軸となる時価総額加重平均型の全世界、全米、S&P500、先進国の各株価指数に連動しています。首位はeMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)で、29ポイント(1社平均9.67ポイント)でした。2位はスリム米国株式で28ポイント(1社平均9.33ポイント)でした。株式の分散投資先として期待される低コスト国内債券インデックスファンド(現状、事実上の上位互換といえる個人向け国債変動10年がある)は別として、ブームや昨今の好調な値動きに乗った感じがぬぐえず、正直言ってこれ1本で運用するには大いに疑問が残る投資信託も3本ほど入ってきています。
ランキングの算定方法
ランキングは、定期的に月次投資信託積み立て契約件数トップ10を公表している楽天証券、SBI証券、マネックス証券の公開情報を元にウェルスアドバイザーが集計しています。各社ランキングの1位に10点、2位9点、3位8点…、10位1点とし、3社のランキング10位までのファンドの点数を出したているとのことです。満点で30点となります。いずれも、低コストインデックスファンドを多数扱っており、メーンで扱う証券会社に適切です。
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らくカン、早くも9位にランクイン
積み立て契約件数トップ11は【表】の通りです。オルカン、スリム米国株式をはじめとして、スリムシリーズから4本ランクインしました。5位にスリム先進国株式、9位にスリム国内債券でした。スリムシリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたり目指し続ける」をコンセプトとし、低コストのインデックスファンドを取り扱っています。今回ランクインした4本のうち、スリム米国株式、オルカン、スリム先進国株式は資産形成の主軸となりうる超優良低コスト投資信託です。スリム国内債券も個人向け国債変動10年が仮に存在していなかったら、政策金利や長期金利の状況次第で有力な株式の分散投資先になっていたかもしれません。オルカンは指数使用料などを含めた運用管理費(信託報酬)を引き下げ年0.05775%と国内最安水準となっています。オルカンに真っ向勝負を挑み、10月に同じ信託報酬で運用を開始した楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド(らくカン)が早くも9位にランクインしています。販売会社は3社のうち楽天証券のみなので、1社当たりのポイントベースで見れば6となり、スリム米国株式(1社平均9.67)、オルカン(1社平均9.33)、楽天・S&P500インデックス・ファンド(1社平均8)、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBIVOO、1社平均7.5)に次ぐ5位に相当します。12月1日から信託報酬を年0.0561%にさらに引き下げ、オルカンよりも極めて誤差レベルですが、数値上は低コストになります。なお、楽天・S&P500インデックス・ファンドもらくカンと同時設定ですが、早くも6位にランクインしています。12月1日から信託報酬を年0.077%に引き下げます。
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