こんにちは、全世界株価指数に連動するよう投資している楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天全世界株)の運用管理費用(信託報酬)が年0.202%から年0.199%に引き下げられました。楽天全世界株の信託報酬引き下げは今年3月以来2度目です。交付目論見書によると、引き下げた信託報酬が記載された日付は10月14日です。運用会社の楽天投信投資顧問(楽天AM)のホームページで発表があったわけではないので理由は不明ですが、いずれにせよ積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象の低コストインデックス型投資信託のコストがわずかでも下がったことはいいことだと思います。
三つの米国ETFに投資
楽天全世界株は世界の大、中、小型株式を含み世界の時価総額約95%をカバーしているFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動を目指しています。ファンド内でバンガード社の三つの米上場投資信託(ETF)に投資しています。三つのETFは全世界株のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)、全米株のバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)、米国を除く全世界株のバンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF(VXUS)で、いずれも純資産総額が大きく極めて低コストです。楽天全世界株の投資対象は設定以来VT一本で、楽天VTの愛称で知られるぐらいでした。しかし、楽天AMは今年4月、コストの引き下げを目指し、信託報酬がより安いVTIを含めた米国ETF計3本に投資対象を拡大しました。ちなみに、各ETFの信託報酬はVTIが年0.03%、VTとVXUSが年0.07%です。楽天AMの公式発表がないので筆者の推測になりますが、今回の経費率引き下げはファンド内でVTIの比率が高まって実現したとみられています。
株式投資の主軸になりうる
楽天全世界株は信託報酬が年0.199%と極めて低コストで、つみたてNISA対象インデックス型投資信託です。純資産総額は2,000億円を超える十分な規模があり、設定以来右肩上がりで増加しています。分配金を出さずにファンド内で米国ETFからの分配金を再投資しているため、日本国内の配当課税を繰り延べる形となり効率的な複利運用となっています。全世界株インデックス型投資信託では、eMAXIS Slim 全世界株(オルカン)とともに株式投資の主軸にふさわしい一本です。楽天全世界株、オルカンのいずれも素晴らしい投資信託でどちらを選んでもOKです。違いを挙げれば、楽天全世界株は世界の大、中、小型株式に投資し世界の時価総額の95%程度をカバーしているのに対し、オルカンは世界の大、中型株をカバーし世界の時価総額の80%程度を押さえています。信託報酬はオルカンが年0.1144%と安いです。純資産総額もオルカンは7,000億円を超え、設定以来右肩上がりで増えています。
日本人のインデックス投資の教科書といえる2冊です。
楽天全世界株、オルカンは楽天証券、SBI証券で購入できます。どちらもメーンの証券会社として開設するのにふさわしいです。
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