こんにちは、4日から30日まで募集される12月15日発行の個人向け国債変動10年(変動10)の金利が年0.17%(税引き後年0.1354645%)と設定され、前回発行の利回りが維持されました。適用金利の算出根拠となる10年国債の基準金利が日銀が無制限に国債を買い入れる水準の年0.25%と算定されました。日銀が金融政策を変更しない限り、年0.25%が変動10の当面の金利上限となりそうです。それでも、メガバンクの普通預金金利の100倍超で、定期預金金利の数十倍以上です。それどころか、楽天証券と連携(マネーブリッジ)させた際の楽天銀行のプレミアム金利年0.1%(預金額300万円以下まで)よりも利回りが上回っています。
無制限の国債買い入れ水準続く
個人向け国債は財務省(日本政府)が毎月発行しています。通常の債券と金利は、逆相関の関係です。具体的には、金利が上昇すれば債券価格が下落し、金利が下落すれば債券価格が上昇します。一方、個人向け国債は金利上昇に追随して利回りが上昇するのにも関わらず、価格下落が起きません。つまり、金利上昇や下落に関わらず、債券価格が変動しないのが特徴です。しかも、たとえ金利が下落してマイナス金利になったとしても、最低金利年0.05%が保証されています。現在は日銀の金融緩和継続により依然として最低水準の金利が続いており、金利の下落余地はほぼありません。確かに日銀が10年国債を年0.25%で無制限に購入している限りは変動10の金利は年0.17%が当面の上限にはなりそうです。しかし、日銀が金融緩和をやめたり、やめないにしても10年国債を買い入れる金利水準を引き上げたりすれば、個人向け国債の金利が上がる可能性は高いです。
こちらは、財務省の個人向け国債のWEBサイトです。個人の方が買いやすい安全で手軽な個人向け国債には、変動10年、固定5年、固定3年の3つの種類があり、それぞれの特徴をわかりやすく説明しています。また、現在募集中の個人向け国債の情報も掲載しています。
中途換金でも元本割れなし
変動10の満期は10年間ですが、発行後1年を経過すればいつでも中途換金ができます。変動10など個人向け国債は中途換金時に直近2回分の各利子相当額×0.79685が差し引かれます。たとえ中途換金をしたとしても、日本政府が債務不履行にならない限り元本割れは起こりません。地銀はもちろん、メガバンクやゆうちょ銀行、インターネット銀行、信用金庫、農林中央金庫、地銀などあらゆる金融機関の預貯金よりも安全度は高いと思います。日本政府が破綻する確率は極めて低く、すごく安定した投資先と言えます。万が一日本政府が債務不履行になれば市中金融機関は、ほぼ間違えなく無事ではないと容易に推測されます。ただし、個人向け国債の弱点も当然あります。金利下落時に通常の債券で発生する値上がり益は、個人向け国債では元本が固定されているため得られません。
楽天証券は資産の中核となる積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象の低コスト全世界株、全米株、S&P500、先進国株インデックス型投資信託を多数揃えています。投資信託は全て購入時手数料無料です。個人向け国債も販売しており、スマホやタブレット、パソコンで手軽に購入できます。毎月積み立て投資をしたい人にとって、1回ごとに金融機関に出向くなど面倒な手続きは必要なくすごく便利です。
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