スポンサーリンク

米長期金利3%台…

株式投資の心構え
スポンサーリンク

 こんにちは、でんです。2日の米債券市場で10年物国債の価格が下落して利回りが上昇し、一時2018年12月以来3年5カ月ぶりに3%台を付けました。10年物国債の利回りは分かりやすく言えば、長期金利です。長期金利が上昇すれば、一概には言えませんが一般的に株価に下落圧力がかかります。米東部時間午後2時半現在、米国を代表する500社で構成されるS&P500指数は前日比1.4%安です。年初来安値も更新し、マイナス15%台に突入しました。しかし、長期金利上昇を気にして不必要な売買を繰り返すのは、長期的なリターンを劣後させる危険性が高まります。

スポンサーリンク

不必要な売買は危険

 報道によると、3~4日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、米連邦準備理事会(FRB)が急速な金融引き締め路線に傾くのではないかと警戒が広がり、米国債売りが加速して長期金利が上昇したと分析されています。長期金利は3月上旬で1.7%台でした。ロシアのウクライナ侵攻に伴う資源高や供給網の悪化、賃金上昇圧力などから米国のインフレ長期化が懸念されているといいます。今回のFOMCで通常の2倍に相当する0.5%の利上げと保有資産を圧縮する量的引き締め(QT)が決まる見通しとなっています。長期金利上昇はさらに、住宅ローン金利の大幅上昇を招いて借り入れ需要が落ち込み、景気を冷やす効果が出てきているとみられています。S&P500指数など主要株価指数は年初来安値を更新しています。しかし、株価下落や長期金利上昇を受けて不必要に売買するのは、リターンを大きく劣後する可能性があります。インデックスファンドの父で米バンガード社を創業したジョン・C・ボーグル氏はS&P500指数に連動する上場投資信託(ETF)と非上場投資信託の十数年間の年平均リターンを比較した場合、ETFが5.5%と非上場投資信託の8.4%よりも劣後したと自身の著書「航路を守れ」で明らかにしています。「非生産的な選択(作者注:高い売買コストや間違った賭け、不適切なマーケットタイミング)が勘案され、ETF保有者の方が(引用者注:リターンが)低い」と理由を指摘しています。年2.9%の差は長期的には恐ろしい差になりえます。例えば、毎月10万円を30年間積み立てた場合、平均リターンが年5.5%ならば約9,100万円になるの対し、年8.4%ならば約1億6,200万円です。差は約7,100万円です。つまり、年平均リターンが2.9%の差で30年定額積み立て投資をした場合には1.78倍の差がつきます。積み立て期間がさらに長期になれば一層の差が付きます。売買のタイミングを読むのは機関投資家でも難しいです。不安に駆られて売りたくなったり、短期的な相場で一発当ててやろうという衝動にかられたりした時は、ボーグル氏の言葉や今回の記事を思い出していただけたら幸いです。

 「航路を守れ」はボーグル氏がバンガード社を立ち上げた経緯やインデックスファンドへの熱い思いを感じ取ることができます。投資家を大切にするボーグル氏の人柄が分かります。

 

 このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました