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年金基金をベンチャーに!?

GPIF首相発言 株式投資の心構え
新しい資本主義実現会議で「個人金融資産やGPIFの長期運用資金がベンチャーキャピタルやスタートアップに循環する流れをつくる」と発言した岸田氏の議事録(首相官邸ホームページより引用)
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 こんにちは、でんです。岸田文雄首相は12日、新しい資本主義実現会議の席上、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)と個人の長期運用資金を新興企業投資会社(ベンチャーキャピタル、VC)や新興企業(スタートアップ)に循環させる流れをつくりたいと発言しました。スタートアップを育成するため、官民の役割分担をした上で5カ年計画を作成し、実行のため司令塔機能を明確化するとも言及しています。VCやスタートアップを支援することそのものには異存はありません。しかし、国が年金積立金を運用するGPIFや個人にスタートアップ投資を促すのは疑問が残ります。VCにしても、スタートアップにしても、投資先としてはハイリスクです。

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長期投資には向かない

GPIF首相発言
新しい資本主義実現会議で「個人金融資産やGPIFの長期運用資金がベンチャーキャピタルやスタートアップに循環する流れをつくる」と発言した岸田氏の議事録(首相官邸ホームページより引用)

 VCとスタートアップは成功すれば爆発的な利益が見込めます。今や世界の時価総額のトップ10に入るアップルやアマゾン、グーグルなどはまさにスタートアップの成功例です。しかし、華々しい成功の陰で星の数ほどのスタートアップが消えて行っています。確かに日本のVCやスタートアップを支える必要があると筆者も思います。しかし、GPIFで運用する年金積立金や個人の長期運用資金は、国民の老後のためのものです。全世界の株式や債券に分散投資をするのが基本で、ハイリスクな資産は仮に投資するにしても小さな割合にとどめるべきだと思います。ちなみに、GPIFは資産全体の5%を上限に未公開株を含む代替(オルタナティブ)資産の運用を行う方針を示しています。2021年3月末時点のオルタナティブ資産の時価総額が年金積立金全体に占める割合は0.7%で、未公開株は0.03%程度です。ハイリスク資産もこの程度ならば問題はないと思います。

別な形で

Page Not Found -お探しのページが見つかりませんでした。 | 首相官邸ホームページ
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 VCとスタートアップへの資金循環はGPIFや個人を頼るのではなく、別な形が望ましいと思います。少なくとも、政府が主導して国民の老後を目的とした資金を回そうとするのは違うと思います。きつい言い方をすれば、先進国のトップとして、ベンチャー支援にはGPIFと個人投資家の運用資金を使えばいいなんて発言は安直極まりないとさえ思います。さらに、GPIFの運用に政府が口を出すのは違和感しか感じません。このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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