こんにちは、でんです。少し前の記事ですが、2月4日付朝日新聞朝刊で「レバレッジ投資リスク顕在化」のタイトルの記事が載りました。NASDAQ100指数に対し日々の2倍の値動きになるようにレバレッジをかけた投資信託(レバナス)が今年に入り大幅下落して話題になり、ハイリスク・ハイリターンの商品として投資家に注意をうながす内容の記事です。記事の中で金融庁は2月からレバレッジ投資の規制を強化していると記されていました。
逓減リスク説明義務化
金融庁はレバレッジ・インバース型の投資信託を短期売買向けの商品とした上で、投資経験の浅い個人投資家は十分な注意が必要と呼び掛け続けています。長期的な資産形成に適していないとして、積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)指定運用商品からは除外対象となっています。さらに、2024年から新制度となる一般NISAでも投資対象外となります。今月から商品販売時に逓減リスクなどの説明が義務化され、一層規制が強化されています。逓減リスクは、連動する指数が上下を繰り返すなどしてほぼ横ばいだったとしても、レバナスなどレバレッジ型商品は価格が徐々に下落してしまう現象です。指数が上下を繰り返してやや上昇する程度では、レバレッジ型商品は平気で下落していきます。上下の値動きが激しかったり横ばいの期間が長引いたりすると、下落幅がきつくなります。
「ツミレバ」のワナ
- 半値以下は当たり前
レバナスなどのレバレッジ型商品に長期的目線で積み立て投資をすればいいという意見もあります。レバナスの運用会社も同主旨の発言をされています。しかし、レバレッジ型商品の積み立て投資には大きなワナが潜んでいます。指数の場合値動きの大きい株価指数だとしても、高値から半値以下になることはまれです(ただし、ゼロではないとも強調します)。一方でレバレッジ型商品は高値から半値以下になることはごく当たり前のように起きます。さらに、99%超の下落(投資信託の基準価額が1円)になることさえもあります。さすがに株価指数では歴史上把握できる限り(世界恐慌)でも9割近くの下落が1回起きただけで、99%超下落はありません。
- 長い含み損期間
レバレッジ型商品に投資をして含み損を抱える期間は通常の指数に投資をした場合に比べ、圧倒的に長いです。数年から10年を超えることは当たり前に起こりうると覚悟した方がいいと思います。通常の指数が直近高値を更新してプラスになっていく中、レバレッジ型商品だけがマイナスが続く状況は想像以上にきついと思います。筆者は耐えられません。レバレッジ型商品だけが長期間続く含み損のスパイラルの中、積み立て投資を投げ出す人は決して少なくないと容易に想像できます。
- 繰り上げ償還
仮に投げ出さずに積み立て投資を続けたとしても、レバレッジ型商品の価格や純資産総額が激減した結果運用が困難になり繰り上げ償還されてしまったら目も当てられません。繰り上げ償還の危険性はレバレッジ型商品の方が通常の指数連動型商品よりもはるかに高いです。先述の「ツミレバ」なるレバナスへの積み立て長期投資を推奨する運用会社はたとえ基準価額や純資産総額が激減して運用困難になったとしても、繰り上げ償還は絶対にしないようにしてもらいたいです。いや、それぐらいの覚悟を持って積み立て投資を投資家に勧めている発言だと信じたいものです(苦笑)レバレッジ型商品は短期的に利益を狙う分には悪い商品だとは思いませんが、安易に長期投資や積み立て投資を勧める運用会社の姿勢には利益第一の本音が透けて見える気がしてなりません。正直、疑問に思っています。
このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。過去10年間はレバナスにとってこの上なく最高で、奇跡的なぐらいいい相場だった結果爆益になっただけです。言い換えれば確率の低い大当たりを引いたようなものです。今回は少しだけおまけがあります。
今週は3,000円投資しました
先週の広島カープは3勝3敗でした。前半3連戦は3連勝でしたが、後半は1点差ゲームを三つ落とし3連敗してしまいました。よって3,000円をeMAXIS Slim S&P500に投資をしました。次回は何とか3,000円以上投資できればと思っています。
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