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高値から20%超安でも…

敗者のゲーム新書版ベストリターン逃すと 株式投資の心構え
敗者のゲーム原著第8版より
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 こんにちは、でんです。S&P500指数は米国東部時間25日午後1時現在、前日比で2%程度下落しています。高値から見れば10%程度の下落です。前日24日は一時先週末比4%安にまで売り込まれましたが、終値ではわずかに上昇で終わる乱高下した相場でした。今週に入っての不安定な相場の要因の一つに、米国の政策金利が年内に7回利上げされるのではないかと報道された点が指摘されています。米国での前回の利上げは2015年12月から始まりました。前回の利上げ1回目にはS&P500指数は2カ月で20%程度下落したそうです。今回はどこまで株価が下がるか、あるいはいつ底打ちするかは全く分かりません。もちろん、下げ幅が20%を超える可能性は全然あると思います。

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一度目の変化に大きく反応する

 前回の利上げ1回目での下落時は、S&P500指数が利上げ実施前の水準に回復するまで1年半程度かかりました。その後も米政策金利は2018年12月まで段階的に引き上げられましたが、利上げにも関わらずS&P500指数は上昇を続けました。ただし、今回の利上げによるS&P500指数の下落が前回同様に上昇に転じるかどうかは分かりません。株価低迷が長引くかもしれない一方で、前回以上に早く反転するかもしれません。いずれにせよ鍵を握るのは企業の業績です。利上げに限らず、株式市場は変化を嫌う傾向にあります。2020年の新型コロナショック時も世界的な問題になった最初の1~2カ月で大きく下げましたは、異次元の量的緩和で下げ止まり底打ちして上昇に転じました。その後も感染は収束したり拡大したりしていますが、株式市場は1回目のように大きく反応はしていません。スイスフラン・ショックや米中貿易摩擦といった調整局面もしかりです。一度目の情報に株式市場は大きく反応しましたが、二の矢、三の矢に対しては徐々に反応は鈍くなりました。ただし、2007年のサブプライムローン問題から2008年の米大手投資銀行リーマン・ショックの破綻といったように立て続けに市場が想定していない大きな悪い変化が続けば、当然株価は下がり続けます。この時のS&P500指数は直近高値から半値近くにまで下げました。

方針を守って買い持ちを

敗者のゲーム新書版ベストリターン逃すと
敗者のゲーム原著第8版より

 全世界株価指数や全米株価指数、S&P500指数、先進国株価指数に連動する低コストインデックスファンドに長期投資をしている投資家は方針を守って買い持ちを続けて何も問題ありません。ただし、自身のリスク耐性に見合っている配分を保っていたり、生活防衛資金を6カ月以上(できれば2年以上!)確保しているのが大前提です。株式インデックスファンドと生活防衛資金だけのリスクに耐えられないのならば、国内債券インデックスファンドや全世界債券インデックスファンド(または個人向け国債変動10、インターネット預金)にも分散投資をし、株価が大暴落しても不安にならない資産配分にする必要があります。平時や上昇相場の時から自身のリスク耐性を確認し続けることが大切です。株価変動に慣れない初心者以外の投資家が今回程度のありふれた下落で不安になっているとするならば、はっきり言って自身の耐性を上回ったリスクを取り過ぎていると言わざるを得ません。資産配分を再考した方がいいと思います。

「敗者のゲーム原書第8版」(チャールズ・エリス著)はインデックス投資の優位性はタイミング売買の困難さ、人間の非合理性、配当再投資の効果などを記しています。2020年の新型コロナショックのデータも織り込まれています。今のような不安定な相場でこそ、手元に置いて読み返したい一冊です。この本からは値段以上の学びや勇気を得られると確信しています。

 

 下落時に買い持ちを続けられれば、いつ来るか分からない株価底打ち直後の急上昇の恩恵にあずかれる可能性が高いです。下落に耐えきれずに売却してしまった人のほとんどは、急上昇を取り逃してしまいます。そして、急落や暴落から底を打った直後の上昇が株式のリターンの相当な部分を占めるといいます。米国公認証券アナリスト会長やバンガード取締役などを歴任したチャールズ・エリス氏の「敗者のゲーム原書第8版」によると、2016年までの過去36年間でベストの上昇日を30日逃してしまうと、年平均リターンが11.4%から6.4%にほぼ半減してしまったそうです。下落時の投げ売りはほぼ100%悪手になります。

 このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。皆様とともに株式市場に残り続けたいと願っています。

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