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安易な売却は…

敗者のゲーム新書版ベストリターン逃すと 株式投資の心構え
敗者のゲーム原著第8版より
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 こんにちは、でんです。2022年に入り、米国では市場の想定以上の金融引き締めと複数回の利上げが連邦公開市場員会(FOMC)で示され、株価収益率(PER=株価/1株当たりの純利益)が高いグロース銘柄を中心に売られています。10日の米国市場も米東部時間午後1時すぎ現在、S&P500は前日比1%超マイナスです。10年債利回り(長期金利)は1.8%手前にまで上昇しています。当面はS&P500指数や全米株価指数、全世界株価指数、先進国株価指数は上値が重い展開が続くかもしれません。しかし、だからといってこれらのインデックスファンドを安易に売却してしまうのは考え物です。いつ来るか分からない上昇を逃してしまう恐れが大きいです。わずかな期間の上昇を逃すことは、恐ろしい結果につながりかねません。

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わずかな期間の上昇を逃すだけで…

敗者のゲーム新書版
敗者のゲーム原著第8版より

 会員制交流サイトで金利上昇を受け、全米株価指数のインデックスファンドを全額売却したという発言を見かけました。もしかすると、短期的には高値売却で調整相場の回避をした結果になるかもしれません。しかし、株価の上昇はいつ来るか分かりません。世界中の有名大学を出て日々最新の情報を元に相場を研究している機関投資家でもタイミングを当てるのは極めて困難です。個人投資家が上昇タイミングを当てられる世界とは到底思えません。さらに、米国公認証券アナリスト協会長やハーバードビジネススクールで上級投資理論を教授していたチャールズ・エリス氏の最新版「敗者のゲーム」(原著第8版)によると、1980年から2016年までの36年間で株価上昇ベスト10日(期間全体の0.1%未満)を逃すだけで、年平均リターンは11.4%から9.2%に低下しています。ベスト30日を逃せば、年平均リターン6.4%と4割以上も低下してしまいます。36年間のうち、たった30日取りこぼすだけでです。前回は2008年までのデータでしたが、2016年にまでの成績を組み込んでも短期売買者にとって変わらずに恐ろしい結果が示されました。
チャールズ・エリス著「敗者のゲーム原著第8版」は6日発売されました。新型コロナショックなど最近の情報も盛り込まれており、インデックス投資の考え方を学べます。下げ相場で感情が揺れたり、恐怖で売却したりしたくなった時こそ長期投資家の力になる一冊です。

 このブログに来ていただき、最後まで読んで下さりありがとうございました。もちろん、相場とは無関係で人生で必要になってインデックスファンドを売却していたのだとしたら、文句なしにベストタイミングの最高の売り時です。

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