こんにちは。でんです。株式は債券などの資産と比べ、短期的な値動きが大きいです。しかし、長期的には米国株を例にすれば、インフレ調整後で年7%程度の上昇をしてきました。
長期の視点が大切
- 1年で半分以下になっても…
- 実質トータルリターン
- 自分を見つめ適切な配分で
チャールズ・エリス著「敗者のゲーム 原著第6版」より。物価の上昇・下落を考慮した株式、債券、キャッシュの収益率変動幅です。株式は1年単位では+50%強~-40%弱と大きな幅になるのに対し、25年では+10%強~+数%の幅に収まります。10年以上では債券やキャッシュよりも上限、下限ともによい結果が示されており、長期になればなるほど優位性が強くなります。
エリス氏は「天気でも運用でも、より多くのサンプルを取れば、その一般的なパターンを理解できるようになる。そうすれば、長期における一般的なパターンを利用するにはどうすればよいかを計画することができるし、短期的に混乱させられるような恐ろしい日々の出来事に直面しても、途方にくれなくてすむようになる」としています。
株式は1年単位で50%以上上昇、あるいは下落することがあります。現金はもちろん、債券や金などの主要な投資対象と比較しても大きな値動きです。米国株は2008年のリーマンショックで5割を超える下落をしました。1920年代の世界大恐慌では高値から9割近く暴落しました。新型コロナウイルスの感染拡大で今年3月には1か月で3割以上急落しました。しかし、長期的には株価は暴落前の高値を超え、債券や金に比べて上昇してきました。
ジェレミー・シーゲル著「株式投資」より。株式や債券、金、現金の伸び率を物価の上昇・下落を考慮して算出したグラフです。1801年から200年間、1ドルを投資した株式は75万5163ドルにまでなりました。長期債の1083ドル、短期債の301ドルと比較して大きく成長しています。金は1ドル95セントと価値が大きく変わっていません。ドル預金は6セントにまで価値が下落しています。物価上昇・下落を考慮しない名目リターンですと、株式は1270万ドル、長期債は1万8235ドル、短期債は5061ドル、金は32ドル84セント、消費者物価指数は16ドル84セントでした。
当ブログは広く分散された米国株式や全世界株式への長期投資を一貫して勧めています。しかし、株式の短期的な大きな上下幅に投資家は不安になり、暴落局面で安値で売却(投げ売り)してしまう恐れがあります。そうした事態を防ぐために①債券や投資待機資金(生活防衛資金とは別)など暴落を和らげる資産を一定程度持つ②生活防衛資金を2年以上持つーといった対応策があります。企業年金や機関投資家、保険会社は巨額の金額を扱っています。資産の性格上、個人投資家よりリスク(価格のブレ幅)をとることができません。債券を中心に運用しているケースがほとんどです。しかし、個人投資家は本人の性格や年齢、運用している資産の目的にもよりますが、暴落を一時的と割り切り、運用資産の5割以上を株式に充ててもよいのではないかと考えます。株式の比率を高くするならば(目安では8割以上)、生活防衛資金を2年以上確保することを勧めます。このブログを参考に、読者の皆様が穏やか心で続けられる資産配分で長期投資をし、継続的な利益を得られたらうれしいです。
このブログにお越しいただき、最後まで読んでくださりありがとうございました。日々ブログの読者が増えてありがたい限りです。皆様と一緒に成長出来れば幸せです。
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