こんにちは、でんです。6日から30日まで募集されている7月15日発行の個人向け国債変動10年(変動10)の金利が年0.16%(税引き後0.1274960%)と設定されました。前月募集から0.01%引き下げられました。それでも、メガバンクの普通預金金利の100倍超で、定期預金金利の数十倍以上です。さらに、楽天証券と連携(マネーブリッジ)させた際の楽天銀行のプレミアム金利年0.1%(預金額300万円以下まで)をはじめとした超優遇預金金利の大半よりも依然として金利が高いです。
超安定の投資先
個人向け国債は超安定した投資先です。通常の債券と金利は、逆相関の関係です。金利が上昇すれば債券価格が下落し、金利が下落すれば債券価格が上昇します。一方、個人向け国債は金利の上昇に追随して利回りが上昇するのにも関わらず、価格下落が起きません。つまり、金利の上げ下げに関わらず、債券価格が変動しない性質があります。極めて高い確率で元本割れを起こさずに金利を得ることができます。しかも、どんなに金利が下落しても、最低金利年0.05%が保証されています。現在は日銀の金融政策により海外の金利よりも依然として最低水準の金利が続き、金利下落余地がほぼない状況が続いています。今は日銀が金利年0.25%で無制限に債券を購入する「指値オペ」を毎営業日に実行しているため金利は事実上年0.25%が上限となっていますが、日銀が指値オペをやめたり、指値オペの基準金利を引き上げたりすれば高い確率で金利上昇が起こると思います。
債券の為替リスクは決定的な影響
株式投資での為替リスクの影響は長期的には気にしなくていい水準になりやすいですが、債券投資で為替リスクは長期でもリターンに決定的な影響が出やすいです。国内債券よりも利回りが高い外国債券が一見よさそうですが、為替リスクがネックになります。外国債券投資では為替変動を和らげる為替ヘッジをつけるのが現実的ですが、ヘッジコストが維持コストに加わります。一方で変動10は国内債券ですので、為替リスクはありません。主力で運用する低コスト全世界株インデックス型投資信託などとの分散投資先として有力な候補だと思います。
日本が破綻しない限りは元本確保
個人向け国債を紹介する財務省のページ
変動10は日本政府(財務省)が毎月発行しています。満期は10年間ですが、発行後1年を経過すればいつでも中途換金が可能です。中途換金時に直近2回分の各利子相当額×0.79685が差し引かれます。たとえ中途換金をしたとしても、日本政府が債務不履行にならない限り元本割れは起こりません。日本政府の財政破綻の可能性は極めて小さいです。地銀はもちろん、メガバンクやゆうちょ銀行、インターネット銀行、信用金庫、農林中央金庫系の預貯金よりも安全度は高いと思います。日本政府が債務不履行になれば市中金融機関は、ほぼ間違えなく無事ではありません。ただ、変動10の弱点も当然あります。金利下落時に通常の債券で発生する値上がり益は、変動10では元本が固定されているため得られません。このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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