こんにちは、でんです。ロシアが国連憲章第2条4項に違反し、ウクライナへの軍事侵攻に踏み切り1週間となりました。国連憲章2条4項は全ての国連加盟国は武力による威嚇または武力行使に訴えてはいけないとする規定で、ロシアはあからさまに国連憲章を破っています。国際社会への重大な挑戦で、厳しく糾弾されなくてはなりません。ロシアとウクライナの軍事力や国力を考えれば、短期間でロシアがウクライナ全土を制圧してもおかしくないと指摘されてきましたが、戦闘は想定以上に長期化しています。祖国と家族、友人、愛するものを守るという決死の覚悟のウクライナ軍と、心の底で近い民族同士で殺し合いをしたくなく現場に厭戦ムードが広がっているロシア軍の士気の差も要因の一つに挙げられると思います。さらに、ロシア人やウクライナ人は想像以上に物資不足に対する忍耐力や耐久力の高い民族です。結果としてその点も長期化に拍車をかけている面もあります。長期化すれば株価や金利は不安定になるかもしれません。しかし、全世界株などのインデックスファンドに長期投資をしている人は落ち着いて方針を守った投資を続けて何も問題ありません。
オルカンにロシア株がありますが…
ロシアの主要銀行は国際決済網から排除されており、国際間での決済が困難な状況になっています。通貨ルーブルは暴落し、対米ドルに対し過去最安値を付けています。政策金利は年20%にまで切り上げられています。ロシアの株価も短期間に数十%暴落しています。日本国内でもロシア関連の投資信託の設定・解約停止が相次ぐ状況になっています。日経電子版2日の記事によると、ロシア株や債券を中心に運用する10ファンドが対象になっています。eMXIS Slim 全世界株式(オルカン)などの低コスト全世界株インデックスファンドは停止対象になっていません。ちなみに、オルカンならばロシア株の組み入れ比率はわずか0.3%余です。国際分散投資の効果が出ています。ちなみにSlim新興国ならば2.8%です。2.8%を大きいと見るか小さいと見るかは人によって分かれると思います。そもそも新興国株の比率は世界の時価総額通りにするのが基本で、多くても20%が限度だと思います。新興国株や日本株のような世界の時価総額に占める割合が小さい資産に多くの比率を割き過ぎないことも大切です。現状でオルカンなどが取引停止になることはないとのことですが、ロシア株が株価指数から除外される可能性はあるそうです。ただ、オルカンのような積み立て型少額投資非課税制度(つみたてNISA)対象の低コストインデックスファンドは現状心配せずに保有を続けて問題ないと言えます。
もしトランプ氏ならば…
このブログに来ていただき、最後まで読んで下さり、ありがとうございました。一部で米国がトランプ政権のままだったら、ロシアのウクライナ侵攻がなかっただろうとの見方がありますが、個人的にトランプ氏の米大統領としての是非は置いておいて、一理ある見方だと思います。トランプ氏ならばプーチン政権に脅しをかけた上で取引(ディール)を持ち掛け、ロシアの軍事侵攻を避けられた可能性はあるのではないかとみています。一方でバイデン政権は昨年夏のアフガニスタンからの米軍撤退で国際情勢分析不足を露呈しました。さらに2月24日の米国のブリンケン国務長官がロシアのラブロフ外相との会談キャンセルしました。この会談はロシアが侵攻しないことが前提条件でした。ブリンケン長官は「ロシアの侵攻が始まった以上、会談に意味はない」としたそうです。しかし、米国が軍事介入するつもりがない以上、ロシアと外交交渉をするしか手段がないと思います。報道や専門家によると、外交は相手国が間違った方向に進んだり、関係が悪化したりした時こそ積極的に相手国に会う努力をするのが鉄則とされています。
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