こんにちは、でんです。岸田文雄首相は21日の衆院予算委で、企業収益の分配の在り方について「株主還元という形で成長の果実が流出しているということについてはしっかりと受け止め、この現状について考えていくことは重要」と述べました。資本主義の原理原則を無視し、株主還元をゆがんだ見方で悪と決めつけている暴言です。ニュースを知った時、スターリン主義の無神論政党の議員でもない限り、こんな暴言は吐かないだろうと最初は目を疑いました。資本主義を採用している先進国の保守政党の首相の発言とは信じられません。本気で考え抜いた上での発言ば、即刻総辞職していただきたいです。岸田首相が辞職されることが日本にとって一番の国益になるとさえ言わざるを得ません。
国力をそぎ、国民が貧しくなる考え方
株式会社は事業や投資資金を募るために株式を発行しています。広く資金を募る場合は株式上場の形を取ります。有名な大企業はほとんどが上場企業です。投資家がリスクを取って投資した資金を元手に研究や開発を進め、生活を豊かにしたり、便利にしたりする製品や技術を開発し世に出し続けてきました。株式会社は企業活動で得られた利益から経費や税金を差し引き、リスクを取って自社に投資をしてくれた投資家に配当金や自社株買いなどの株主還元で報います。iPadもインターネット検索システムも、コカ・コーラも、自動車もみな株式を発行し株主から集めた資金を元手に開発され、世界中で販売されています。世の中が便利になってきた陰には企業の努力はもちろんですが、投資家がリスクを取って投資してきた資金が元手になっています。株主還元を「成長の果実が流出」と捉えている岸田首相の発言はまったく的外れな上に愚かとしか言いようがありません。株主還元や見返りもなしに株式会社に投資をする投資家は圧倒的に少数です。仮に日本で株主還元が規制されたら株価は急落し、年金基金運用成績は悪化するでしょう。その結果、新たな技術革新や商品開発といった企業活動は停滞し、国民が貧しくなっていくのは想像に難くありません。
薄っぺらい金融政策
岸田首相の金融政策や経済政策には株式投資や資本主義、株主へのゆがんだ認識があるように思えてなりません。今回の暴言の他にも、企業の四半期開示の見直し、金融所得課税強化、自社株買い規制などの底が浅く薄っぺらい発言を繰り返しています。ちなみに、四半期開示の見直しに関しては18日の金融審議会作業部会で議論を開始していますが、委員から異論が相次いだ上に廃止に賛成する委員は一人もいませんでした。しごく当然な結果で委員の反応は極めてまっとうです。さらに、企業の株主還元政策に国が規制をしようとする考え方は大変危険です。極めて社会主義的で企業間の健全な競争をそぐ結果になりかねないと危惧しております。
このブログに来ていただき、最後まで読んでいただきありがとうございました。訳の分かっていない左翼政治家の発言ならば相手にせずに笑ってスルーすればすむ話ですが、与党のしかも保守政党のトップである首相がこうした発言を繰り返しているのは大変危険だと思います。今回は岸田首相のあまりにもひどい暴言に思わず厳しい姿勢を取らざるを得ませんでした。日本の将来を思うならば、総理の椅子にしがみつくことなく速やかに身を引いていただきたいと思います。
コメント