楽天証券で9本の高コストアクティブファンドが除外されるのを巡り、対象となっていた全世界株式のアクティブファンド「セゾン資産形成の達人ファンド」(セゾン達人)を運用するセゾン投信が除外に異議を唱え、遺憾だとする声明を公表しました。声明によると、楽天証券側にすでに除外に関し異議を申し入れているが、聞き入れてもらえなかったとしています。運用管理費(信託報酬)が年1.54%と高いコストがかかり、比較可能な範囲で調べてもeMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)に完敗かつ日経の分類平均指数のリターンを下回り続けている時点で除外は「残念かつ当然」だと言わざるを得ません。楽天証券の除外決定を断固として、自らの良心に誓って支持します。きつい言い方をすれば、声明(お気持ち表明)は「ナントカの遠吠え」にしか感じられません(笑)

オルカンどころか分類平均指数に「完敗」続き


詳しいセゾン投信の「声明」や楽天証券側への意義申し入れ文書はリンクからご覧ください。セゾン投信によると、確かにセゾン達人の年率リターンは十分なプラスに見えなくもないです。しかし、比較可能な範囲でオルカンと比べたり、日経の分類平均指数と見比べたりすると、見える景色は全然異なってきます。セゾン達人のリターンは6カ月、1年、3年、5年と分類平均指数に見事なまでに負け続けています。10年でやっと僅差で勝っています。オルカンと比較可能な6カ月、1年、3年、5年とどの期間で見てもオルカンに言い訳できないレベルで完全に負けています。しかも保有コストが年1.54%もかかり、オルカンの年0.05775%以内と比べると圧倒的な差があります。ここまで、オルカンどころか分類平均指数に負け続けている高コストアクティブファンドに、わざわざ投資する価値は見いだせません。iDeCo対象商品から除外されても文句は言えないと感じてなりません。セゾン達人は12本のアクティブファンドにファンド内で投資する「ファンド・オブ・ファンズ」型です。セゾン投信そのものに発生する運用コストは年0.572%ですが、ファンド内のアクティブファンドからも決して安くはないコストが追加で発生するため、合計のコストが年1.54%にまでかさみます。日経の分類平均コストよりも高いです。
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