楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)の運用商品9本が除外対象となり、代わりに9本を加える方針です。楽天証券が19日、発表しました。楽天証券によると、「楽天証券ファンドスコア(5年)」の24カ月平均値(月末のファンドスコア24カ月分の合計を24で割った数値)が2.5未満の投資信託が除外基準に該当し、入れ替え対象となったとしています。除外対象となる9本のうち2本に対しては反対、残りは全力で賛成です。加える候補となる9本は1本が積極的に賛成、6本が大筋で賛成、1本が個人的には全く不要と思いますが容認、残り1本は反対です。5月15日に一度除外方針を示したのにも関わらず、5月28日に延期しています。除外に反対の投資信託は別として、今回は二転三転することなく確実に入れ替えを実行してほしいと思います。なお、下に楽天証券の該当リンクと当ブログで扱ってきた楽天証券iDeCo商品入れ替えの経過を取り上げた過去記事を添付します。

楽天証券ファンドスコア算定方法

楽天証券ファンドスコアの詳しい算定方法は上のリンクをご参照ください。通常の投資信託が分類平均に対する超過収益率(投資信託の年収益率-分類平均インデックスの年収益率)などを基に、バランス投資信託が投資信託の年収益率(年率)÷投資信託の年標準偏差を素に算定するとしています。
低コストインデックス型2本を外すな


今回除外対象となった9本は【表上】をご覧下さい。なお、5月に除外対象となった9本は【表下】の通りです。楽天証券ファンドスコアが低かったものの、低コストの国内債券インデックス投資信託と先進国債券インデックス投資信託(為替ヘッジあり)を除外対象にし、前回除外対象としていた高コストアクティブ国内債券投資信託と謎の超高コストアクティブバランス投資信託を残すと方針転換したのは全く意味不明です。あくまでコスト面を重視して判断すべきです。スコア上入れ替えるがやむなしとするならば、他の低コストインデックス型から追加候補案を同時に出すべきです。この入れ替え案が実行されると、国内債券のカテゴリーは高コストアクティブファンドしか残らず、その辺の地銀あたりのiDeCoのラインナップばりにショボくなります。この点は断固として反対します。前回の除外対象候補は全面的に賛成でしたが、今回は外す対象を改悪していると言わざるを得ません。たわらノーロード先進国債券(為替ヘッジあり)とたわらノーロード国内債券は運用対象として残し、前回の除外対象候補をそのまま外すべきです。なお、他の7本を除外するのはコスト面でも成績面でも全く入れ替えに異論がありません。なお、下に今後のスケジュールとフローチャートを付します。


楽天全世界株式除く日本が対象候補に

https://www.rakuten-toushin.co.jp/fund/nav/riracxj/pdf/riracxj_P.pdf
追加候補となる9本は上の表の通りです。楽天・オールカントリー株式 除く日本 インデックス・ファンド(楽天全世界株式除く日本)がラインナップされました。楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド(楽天オルカン、楽カン)の日本株式を除くバージョンのインデックス投資信託でいわば「兄弟投信」です。MSCI ACWI(除く日本)への連動を目指し、少額投資非課税制度(NISA)つみたて投資枠対象です。運用管理費用(信託報酬)は年0.0561%で、同じ指数に連動するeMAXIS Slim 全世界株式(スリム除く日本)よりも誤差レベルですがほんの少し安いです。年1回決算型なので、国内配当課税を繰り延べ効率的な複利運用を実現するとみられます。ただ、7月18日に新規設定されたばかりで純資産総額が9月19日現在で1億8,700万円とにとどまります。加入者が多い楽天証券iDeCoに採用されると純資産総額の伸びが期待できます。楽天証券iDeCoの運用商品に絶対に、絶対に、絶対に採用していただきたいと強く思います。他の8本に関しては6本が大筋で賛成、1本が個人的には全く不要と思いますが容認、残り1本は反対です。大筋で賛成の中には「シーゲル投信」認定ファンドや大人気のハイテク投資信託、比較的低コストのゴールド投資信託、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)と同じ配分を目指す低コストバランス投資信託も含まれています。なお、低コストバランスファンドは楽天・インデックス・バランスシリーズの全世界株式70%、全世界債券30%(全世界株式50%、全世界債券50%も含めて)が候補になればなお良かったかなと感じてなりません。
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